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「千代田区内近接大学の高等教育連携強化コンソーシアム」開設記念 シンポジウム開会挨拶

本日、「千代田区内近接大学の高等教育連携強化コンソーシアム」開設記念シンポジウムの会場校を務めます関係から、一言ご挨拶を申し上げます。

本コンソーシアム、略称・千代田区キャンパスコンソは、既に各大学のホームページに公表されている基本方針に示されている通り、近接する大妻女子大学・大妻女子大学短期大学部、共立女子大学・共立女子短期大学、東京家政学院大学、法政大学、二松学舎大学が有する特色や学術の蓄積、教育力を生かし、地域とともに発展できるよう、大学間や千代田区、企業等との連携協力を推進するために設立されました。
本日の開設記念シンポジウムでは、はじめに、法政大学の田中総長から、大学間連携の意義、大学と地方自治体・地域産業界との連携の意義、千代田区キャンパスコンソの特徴を活かした大学間・地域連携の可能性について基調講演を行って頂きます。その後、千代田区の石川区長から自治体と大学の連携の意義、千代田区と大学の連携に関する取組み事例、千代田区と大学の連携の展望についてご講演を賜ります。続くパネルディスカッションでは、各大学や自治体から、あるいはフロアからの意見・質問を討議する中で、千代田区キャンパスコンソの意義やその展望を改めて確認するとともに、将来像を描いていきたいと考えています。

千代田区には、日本の大学780校のうち短期大学を合わせて19校が所在し、学生数では14万人(全国290万人の4.7%)が集中しています。また、官庁街である「霞が関」のほか、「丸の内」も千代田区に属しており、政治・経済の中心地、「学生と企業人の街」という特色を持っています。近年、千代田区の住居・保育環境の整備が進み夜間人口が増加しているとはいえ、昼間人口が夜間人口の15倍近くもあり、居住している人々とそこで学び・働く人々との接点が少ないという課題を抱えていると言えます。また、学び・働く人々の間にも、必ずしもそこが生活基盤ではないことから、地域の文化や伝統、地域の発展といったテーマに関心が向きにくい傾向があるように思われます。
今回、私どもが千代田区キャンパスコンソを結成したのも、それぞれの大学の特色や教育を通じ、こうした「地域への関心の薄さ」等といった課題に対し、学びのフィールドとなる地域や産業界とともに、相互の連携協力を深め、多様性の融和の中から自律的な成長・発展サイクルの構築を図ろうとすることがその趣旨です。

私ども二松学舎大学は、昨年140周年を迎えました。この記念講堂の名前ともなっている学祖 三島中洲が、明治10年、今皆さんがいらっしゃるこの地、千代田区三番町に漢学塾二松学舎を開いたのをはじめとしています。「己を修め人を治め一世に有用なる人物を養成する」と言う本学の建学の精神は、西洋化の波が押し寄せる中、「西洋文明の進んだ部分を自分たちのものとするには、まず東洋の文化を学ぶことが重要である」との想いから、漢学教育による東洋の精神に基づく人格の陶冶を目指したものです。
今日、高等教育を取り巻く環境は、いわゆる「第4次産業革命」による産業構造・就業構造の革新的変化、18歳人口の大幅減少など、従来の経験からは予測不能な変化を遂げると盛んに言われています。より一層の学修の質の向上とともに、変化に対応し新たな価値を創造できる人材を育成することが求められ、高等教育の社会との接続に、大いなる変革が求められていると受け止めています。
こうした状況に対して、千代田区キャンパスコンソと地域、産業界が連携を図り、自律的な成長サイクルの基盤となるプラットフォームを形づくるという理念を推進することは、今後ひとつの解決策となると期待されます。奇しくも明治150年に当たる今年、千代田区キャンパスコンソを結成し、それぞれの大学、地域、産業界が、互恵的連携の下に自律的な発展サイクルを描いたことは次代への挑戦として大変意義深いことと思います。

本日の開設記念シンポジウムの発表、討議の中で、私どもが抱える課題への向き合い方や課題解決への方向性が解き明かされていくことを期待し、開会のあいさつと致します。