2024年度開講 ゼミナール紹介(国文学科)
国文学科
上代文学①ゼミナール
『万葉集』を教材に、書かれ・歌われ・読まれ・踊られた「歌」とは何かを考える。その上代和歌研究を、例えば現代の歌謡曲・J-POPを分析することに活かして、双方向から歌を考えてみる。塩沢 一平
上代文学②ゼミナール
歴史や神話がどのようにつくられているのかについて考えていく。また、後の時代において歴史や神話がどのように受容(利用)されているのか、アニメ・漫画・教科書等を題材に考えていく。長谷川 豊輝
中古文学①ゼミナール
『枕草子』を教材に、平安文学を読み解くために必要な史実背景・和歌などの当時の教養を身に付ける。また、文学作品への取り組み方、本文に向き合い探究していく力を培う。原 由来恵
中古文学②ゼミナール
『伊勢物語』の古い注釈書を原本の写真版をテキストとして読み、平安時代の古典文学がどのように理解されていたのかを考える。変体仮名やくずし字が自在に読めるようになることを目指す。妹尾 好信
中世文学①ゼミナール
『平家物語』の輪読を通し、転換期をたくましく生き抜いた、あるいははかなく命を散らした人々の様を、歴史資料や絵画資料なども踏まえて理解し、「いくさ」を描くことの意味についても考える。小井土 守敏
中世文学②ゼミナール
秀歌撰『百人一首』の和歌を最新の研究を基に丹念に読解するだけでなく、カルタ・アニメ・映画などさまざまな楽しまれ方についても理解を深める。夏休みには、鎌倉など中世文学作品の舞台を見学する。五月女 肇志
近世文学①ゼミナール
近世文学に対する研究基礎能力の養成や研究上の常識の獲得、近世の文学環境・思潮などの理解の深化を目指す。また、江戸史跡探訪や歌舞伎・文楽鑑賞を課外活動として実施する。白井 雅彦
近世文学②ゼミナール
江戸時代に作られた小説・演劇・詩歌について学びます。書誌学の知識やくずし字解読力により、用意されたテキストではなく、原典資料から実証的に読解していく研究手法を身につけます。吉丸 雄哉
近代文学①ゼミナール
二葉亭四迷から村上春樹、伊坂幸太郎まで、日本近・現代文学を代表するテクストを全員で毎週1本ずつ読み進める。発表は個人で行ない、それに対して質疑応答を加える形式。五井 信
近代文学②ゼミナール
横溝正史を始めとする探偵小説を、また大西巨人の大作『神聖喜劇』をテキストに、時代の関わりを見ながら、多角的に分析、考察します。二人の作家については、二松学舎に原稿などの資料があり、それらも活用します。小説の面白さ、小説の持つ力とは何かを客観的にとらえる力を養い、卒業研究へと結びつけていきます。山口 直孝
近代文学③ゼミナール
主に2000年代以降の現代小説を取りあげ、「社会問題と文学の関係」について考える。課題小説を全員で繰り返し検討し、何度も対話を重ねていくことで、「多様な価値観」や「複眼的な思考」を培っていく。荒井 裕樹
近代文学④ゼミナール
ほぼ100年前に流行した『白樺』派の文学作品を、歴史性と現代性の両面から精緻に分析・調査する。同時に現代の音楽・マンガ・映画等を通して、文化状況の最前線にも触れる。瀧田 浩
近代文学⑤ゼミナール
日本近現代文学・映画・演劇作品を分析するための着眼点や方法、批判理論を学ぶ。テクスト分析の基礎的な力や、ジャンル的文脈や技術的側面など、幅広い問題に接続して考える力を身に付ける。中谷 いずみ
日本語学①ゼミナール
ことばは、いつ、どのように、そして、なぜ、変化する/してきた/していく? その謎を解明するために必要な調査方法や理論など、専門的な知識とスキルを身に付ける。島田 泰子
日本語学②ゼミナール
日本語の文法、敬語、方言、文字・表記、音声・音韻などに見られるさまざまな問題について、詳しく考察する。その過程で、「ことば」に関するデータを整理・分析する姿勢を身に付ける。森野 崇
古典芸能①ゼミナール
能の実技(謡と舞)を学び、600年の伝統の中で培われた日本の叡智を体得する。ほぼ全員が初心者だと思うので、基礎の第一歩から少しずつ学ぶ。卒業課題は論文ではなく発表会。中所 宜夫
古典芸能②ゼミナール
650年続く狂言を実際に演じて学び、日本の文化と精神について考える。小学生向けワークショップや中洲記念講堂で発表会を行い、舞台に立つこと、人に劇を見せることを通して自己表現を養う。大藏 教義
文化史①ゼミナール
近世の芸能文化に関わる文献を講読する。近年は江戸の都市風俗記録を読み、芸能・寺社行事・事件・災害などの記事から近世文化への理解を深めている。ほかに伝統芸能鑑賞の授業も実施している。中川 桂
文化史②ゼミナール
アート、デザイン、写真、映像、サブカルチャーの思想や歴史の研究を通じて、日本人および日本社会の深層を考える。インパクトある口頭発表の技術を身に付ける。足立 元
映像メディア①ゼミナール
いわゆる理論書を読むことで分析の理論や方法論の基本を身に付けて、それらを活用しながら、興味のある対象への分析力を磨く。また、創作も含むさまざまな領域にも、挑戦できる表現力を身に付けてもらう。江藤 茂博
映像メディア②ゼミナール
「理論」と「実践」とを往還する過程を通じて、現代文化を読み解くためのリテラシーの獲得を目指す。最近では理論的な研究のみならず、より実践的な活動にも力を注いでいる。松本 健太郎
日本文化①ゼミナール
古代・中世は怨霊が非常に恐れられた時代である。怨霊は、なぜ恐れられ、どのように対処されたのだろうか。貴族の日記や歴史書を読み解きこの時代の人々の精神世界を探る。小山 聡子
※2024年度は4年次生のみ開講
日本文化③ゼミナール
九段の立地を活かしたフィールドワークを行いながら、戦争と平和について学ぶ。戦争資料館、戦没者遺族とのプロジェクトを通した歴史実践を行う。学術論文の型を身につけて卒業論文を書く。林 英一
※2024年度は4年次生のみ開講
日本語コミュニケーション①ゼミナール
日本語の実証的な分析による現代日本語に関する論述の検討、並びに先行研究の読み合わせと言語の使用実態(言語コーパスを中心に)に関する調査・分析を行う。また、発表(レジュメ作成)や議論を通して論理的思考力や批判力、表現力など、アカデミック・スキルズに関する基本的な訓練も行う。迫田 幸栄
日本語コミュニケーション②ゼミナール
談話分析という手法を用い、現代日本語コミュニケーションの仕組みと働きを解明する。談話データの収集、文字化、分析を行い、他言語との対照や研究結果の日本語教育への応用についても考える。奥川 育子
日・欧米比較文学・文化ゼミナール
欧米の文学作品が、明治以降の日本の文学者にどのような影響を与えたのかをゼミでは調べます。たとえば夏目漱石がどのような英文学の小説を読み、どのような影響を受けたのかを授業では明らかにしていきます。脇田 裕正
日・韓比較言語・文化ゼミナール
韓国ドラマの映像を観て台詞を聞き取りシナリオを読むことで、韓国語の表現の正しいニュアンスを理解し、自然な会話を学ぶ。また、韓国文化や韓国人の考え方にも踏み込む。塩田 今日子
日・中比較言語・文化ゼミナール
現代中国語の読解力および表現力を養う。最終的には、中国語の原書を読むことによって、中国語教育・日本語教育・日中対照言語学の研究ができることを目標とする。永井 鉄郎
※2024年度に開講されるゼミナールです。