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理事長トピックス

平成26年度 卒業式祝辞

平成26年度 二松學舍大学学位記授与式 祝辞

平成27年3月16日


 皆さん、ご卒業おめでとうございます。ただ今皆さんが手にされた学位記は、学士課程、修士課程、博士前期・後期各課程の学業を終えられた証であります。これまでの皆さんの努力を称え、敬意を表します。また卒業生のご家族や関係者の皆様にも、卒業式へのご列席を感謝いたしますとともに、御卒業心からお喜び申し上げます。さらに卒業生たちをこれまで熱心に指導してこられた先生方、勉学や就職、生活を支援されてきた職員の方々にも、この機会を借りまして改めて御礼申し上げます。多くの御来賓の方々、明秀学園日立高等学校校長、学校法人二松學舍顧問、役員、名誉教授の方々、松苓会会長、父母会会長、同役員の方々、その他二松學舍関係者全員が、本日の卒業式をお祝いするため集まっております。

さて、卒業生の皆さん、皆さんは、これまで大学という決められた枠組みの中で生活してきましたが、これからは、この枠組みがなくなり、皆さんが生活を送る上での全てのことを、皆さん自身が判断をして進んでいくことになります。大人としての自立した生活、自己責任の下での生活が始まる、すなわち、皆さんの行動の結果の責任は皆さん自身にあることになります。 大事なこと、人生の岐路、分かれ道に差し掛かったとき、より良い方向を選択し、それを皆さんの手元に履歴として積み重ねながら、人生を送っていくことが理想です。

 これから皆さんが出ていく実社会は厳しい社会です。加えてグローバル化や知識基盤社会、情報化社会が進展しており、変化のスピードが非常に速い時代、考え方や価値観が絶えず変わる、未来がなかなか予測できない世の中です。皆さんは二松學舍大学の多彩な科目を履修して基礎・専門知識を身に就け、コミュニケーション能力や語学力を習得し、また分析する力、課題を解決する力、構想力、創造力、二松精神である社会的責任能力等を身につけました。これから実社会に出るにあたっては、これらに加え、物事を冷静に判断する力、良い方向を選択する力、円滑な人間関係を構築していく力が必要になります。そのための現実的な処方箋として、私自身の実業35年の体験から得たアドバイスを幾つか申し上げます。

 まず第1点は、健康の維持です。健全な肉体に健全な精神が宿るとの例え通り、健康であれば、前向きの発想、バランスのとれた判断、良い人間関係も維持出来ます。また今後皆さんの長い社会生活を歩き通すには、先ず健康でなければなりません。健康維持には、自己をコントロールする力が必要です。

 第2点は、相手の立場を考えた上で、行動することが大事です。実社会は利害が共存する社会です。皆さんは利害の狭間で活動していくことになります。この場合、常に相手の立場を考えて行動していくことが必要です。相手の立場を考えるということは、相手が何を考えているか悩むことにもなります。その悩みが弘毅の精神、すなわち精神的なゆとり、広い心と強い意志を育て、円滑な人間関係の構築に役立つことになります。

 第3点は、高い志、固い志を立て、それに向かって自分自身を常日頃磨く精神を忘れないことです。仕事を通じ、早くその道の専門家になることは勿論、それだけではなく、仕事以外の分野に興味を持ち視野を広げるなど、常に自分を深め、人間の幅を拡げる努力をすることが大切です。

 以上の3点は、これからの自己責任時代の生活を送る際の処方箋です。

 皆さんが、これらを念頭に置いて、自身で考え、仕事をし、研究を行い、人に頼らず、自らの能力を活かして収入を得て、自立した家計を営み、その上で、そうした仕事やあるいは社会的な活動の中で、皆さん自身がより良い方向を選択して進み、その選択を履歴として皆さんの手元に積み重ね、志に向かってレベルアップし、そうして、その影響を周りにも及ぼしていき、牽いては、日本や世界の社会を、よりよい社会にしていく人材として貢献して行くことを、強く念願して、私の卒業式での祝辞、送る言葉とします。皆さん、頑張って実社会へチャレンジして行って下さい。

平成26年度 卒業式 祝辞
附属高等学校 ― 3月1日 ―
附属柏高等学校 ― 3月3日 ―

 皆さん、ご卒業おめでとうございます。本日皆さんが手にされた卒業証書は、所定の学業を終えられた証であります。これまでの皆さんの努力を称え、敬意を表します。また卒業される皆さんを支えてこられたご家族や関係者の皆様にも、卒業式へのご列席を感謝いたしますとともに、心からお喜び申し上げます。さらに卒業生たちをこれまで熱心に指導してこられた先生方、その勉学や生活を支援されてきた職員の方々に対しましても、改めて御礼申し上げます。本日ご列席のご来賓の皆様方と二松学舎関係者全員が、本日の卒業式をお祝いするために、集まってきておられます。

 さて、卒業生の皆さん、皆さんは、これからは1人前の大人として自覚と責任をもって行動することが求められます。すなわち、皆さんのこれから進む道は、大人として自立していくための道であり、大学やその他の場所で、勉学に励み、異なる背景を持った色々な人と交流し、その経験・交流を通じて皆さんの人生の基盤づくり、すなわち皆さんが将来やりたいこと、やりたい分野を固めていく歩みが始まるわけです。

 こうした大切な時期を送っていく上で、まず皆さんの念頭に置き、日々の生活の中に取り入れ実行して頂きたいこと、それは、「仁愛の心、正義の心、弘毅の心」、3つの心です。

 すなわち「仁愛」とは思いやりの心、相手の立場に立てる心の余裕を持つということです。新しい友人や先生などに接する場合、相手がどういう立場にあるかを思いながら接する、思いやりの心を持って行動することが大切です。

 次に「弘毅」とは、心の広い様、精神的に余裕の有ることを指し、また意志が強い、辛抱するということを意味します。皆さんは、与えられたことを辛抱強くこつこつと努力して、それを克服していく力をつけていくことが大切です。

 以上、いずれもが、皆さんが将来自立していくための必要な心構えです。これらの3つの心を頭に入れて、生活をしていくことは、皆さん各々が、これから出あう人々から、信頼され、尊敬され、人の中心に立つ人になっていく、そして皆さん自身の人生の基盤を創っていく上で、大切な事柄です。

 どうか皆さん、これらを踏まえて、皆さん各人が大きく飛躍し、皆さん自身の夢がかなう将来となるように期待して、卒業式のお祝いの言葉とさせて頂きます。

平成26年度 二松學舍大学附属柏中学校 卒業式 祝辞

平成27年3月20日
(代読:常任理事 五十嵐 清)


 卒業生の皆さん、本日は誠におめでとうございます。

 保護者の皆様、ご家族の皆様、ご子息・ご息女のご卒業、心からお喜び申し上げます。また、卒業生を支えて頂いた関係者の皆様、校長先生をはじめとした教職員の皆様に対し、この場をお借りして感謝申し上げます。

 さて、卒業生の皆さんは、138年の歴史と伝統ある二松學舍の附属中学校の第2期生として立派に成長されました。

 大きな希望と期待を胸に、中学校の門をくぐってから3年、皆さんは、校訓である「仁愛・正義・誠実」の教えのもと、人に対する思いやりの心を持ち、道徳心やルールを守って行動し、誠実な態度で生活をし、日々勉強に、部活動に、或いは生徒会活動に励み、しっかりと結果を残してきました。また、森の教室、都市の教室、雪の教室、古都の教室などを通じ、多くの体験学習を重ね、ひと回りも、ふた回りも大きく成長した姿を見ることができ、大変誇らしく嬉しく思っています。

 4月から、殆どの皆さんは、二松學舍大学附属柏高等学校の1年生として、他の中学校から入学する生徒たちとともに、新しい道への第1歩を歩みだします。同じ高校1年生ですが、二松學舍の生徒としては皆さんが先輩ということになります。この3年間附属柏中学校で立派に過ごされた皆さんなら、附属柏高校に入学後も自ら学ぶ積極的な姿勢を持って、それぞれの目指す道を歩んで行ってくれることでしょう。

 附属柏高校では、二松學舍の建学の精神である「東洋の精神による人格の陶冶」、「己ヲ修メ人ヲ修メ、一世ニ有用ナル人物ヲ養成スル」に基づいて、自分で考え、判断し、行動する二松學舍の生徒として、同級生のお手本となってください。また、高校生としての自覚と責任、そして将来を見つめる広い視野を持つことを期待しています。

 他の高校に進学する皆さんも、附属柏中学校で学んだ校訓を糧に充実した高校生活を送って頂きたいと思います。

 最後に皆さんの今後のご健闘をお祈り申し上げ、祝辞とさせていただきます。