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理事長トピックス

水戸英則理事長 2022年度入学式祝辞

二松学舎大学・大学院 入学式 祝辞

2022年4月6日
 
 新入生の皆さん、入学おめでとうございます。また、ご家族並びに関係者の皆様にも心よりお祝い申し上げます。皆様は、本日から二松学舎とともにあります。すべての本学関係者とともに、新入生の皆さんをこのキャンパスにお迎えできたことを心からお慶びいたします。
 今年は通常の入学式を望んでおりましたが、引き続く新型コロナウイルス蔓延下、昨年に続き規模を縮小し、入学生と教員のみが出席して執り行うこととなりました。そのことにより、私から皆さんへの入学のお祝いが紙面によるものとなりましたこと、申し訳ない気持ちで一杯です。新入生やご家族の皆様におかれましては諸般の事情をご理解頂ければ幸いです。
 
 先ずは、ロシア連邦のウクライナへの軍事侵攻の結果、多数の無実の市民が死傷するなど、信じられないような暴挙が行われております。全ての人々が法の下に平和に自由に生活する権利を持っている状況下、今回の暴挙は、いかなる理由があろうとも、決して許されるものではなく、全ての行動が即座に停止され、平和な世界を取り戻したいものです。

 さて、皆さんがこれから学ぶ二松学舎大学は、今年創立145年を迎えます。明治10年10月10日に、明治・大正時代を代表する漢学者で法律家の三島中洲先生が、現在の大学九段1号館と同じ場所に漢学塾二松学舎を創立したのがそのルーツです。塾の中庭には二本の松が植えてあり、「二松(にしょう)」という校名の由来となりました。爾来「国漢の二松学舎」として知られる、わが国では有数の長い歴史と伝統を誇る学舎であります。
 皆さんはこれから、先生方の薫陶を受け、新しい友人をつくり、さまざまな活動に励む日々を送ることになります。この間、失敗や進路で悩むこともあるかもしれません。しかし、皆さんがこの大学で興味のある分野を見つける、自分自身の人生の基盤を固めるという目標をもって勉学を続ける限り、二松学舎大学は、皆さんをさまざまな形で指導し、支援していく用意があります。
 
 では、大学で学ぶということは、どういうことなのでしょうか。それは豊かな知識を身に付け、その知識を背景として、現実の社会や現象を眺め、課題があるならば、その本質を突き止め、一つの解、方向付けを導き出す力、新たな価値を創り出す力を養うことだと思います。
 先ほどお話しした創立者三島中洲先生は、漢学塾二松学舎の舎則を「漢学ノ目的タル、己ヲ修メ人ヲ治メ、一世ニ有用ナル人物ヲ養成ス(中略)故ニ仁義道徳ヲ以テ根底トナサザル可ラズ」と定められました。これは、「先ず人を治めるためには自分自身が、知識を付け、判断力を付け、自ら行動する人として修養する。その上で有為な人物を養成できる力を付けられる。また修養するに当たり、その根底には、常に道徳心を持って臨まないといけない」ということを意味しています。
本学は、この教えを建学の精神として現代的に解釈し、「道徳心を根底にして、国際化、高度情報化など、知識基盤社会が進む中で、自分で考え、判断し、行動する各分野で活躍できる人材を養成する」ことを基本理念に置き、教育を行っております。
 皆さんもこれから、この考え方を心にもって大学での学びを始めてください。

 今回のパンデミックによって浮き彫りになった自由と秩序の問題、ロシアのウクライナ侵攻等への暴挙に対応する国際的な枠組み再編の課題、グリーン社会の実現やカーボンゼロへの挑戦、デジタル社会への移行等、諸方面における大転換が進行しつつあります。こうした中にあってもなお、人間が本来持つべき道徳心の大切さ、倫理観を持った人材を育成するという本学の教育の基本理念は変わりません。
 これからの貴重な在学期間、充実した学生生活を過ごしてください。その年月は必ずや皆さんの未来を支えるかけがえのない基盤に繋がると考えております。また皆さんも、こうした大変革の中で、さまざまな困難を乗り越える適応力を二松学舎大学で身に付け、ともに新しい世界を創り上げていこうではありませんか。未来を選ぶのは皆さん自身であるということを忘れないでください。

二松学舎大学附属高等学校 入学式 祝辞

2022年4月8日
 
 新入生の皆さん、入学おめでとうございます。皆さんの新しい第一歩を心からお祝いいたします。また、ご家族並びに関係者の皆様にも心よりお祝い申し上げます。皆様もまた、本日から二松学舎とともにあります。すべての本学関係者とともに、新入生の皆さんをこの校舎にお迎えできたことを心からお慶びいたします。
 昨年春の入学式は新型コロナウイルス感染症の拡大により、規模を縮小して行いました。今年は通常の入学式を望んでおりましたが、新型コロナウイルスの蔓延長期化の下、私からは本年も紙面により皆さんの入学をお祝いさせていただくことになり、申し訳ない気持ちで一杯です。新入生やご家族の皆様におかれましては諸般の事情をご理解頂ければと思っております。
 
 先ずは、ロシア連邦のウクライナへの軍事侵攻の結果、多数の無実の市民が死傷するなど、信じられないような暴挙が行われております。全ての人々が法の下に平和に自由に生活する権利を持っている状況下、今回の暴挙は、いかなる理由があろうとも、決して許されるものではなく、全ての行動を即座に停止させ、平和な世界を取り戻したいものです。
 
 さて、二松学舎は、今年創立145年を迎えます。「国漢の二松学舎」、国語と漢文の二松学舎として知られる、日本でも長い歴史と伝統を誇る学舎であります。皆さんはその大学の附属高等学校に入学しました。これから一生懸命勉強し、先生方の教えを受け、新しい友人をつくり、さまざまな活動に励む日々を送ることになります。失敗することや進路で悩むこともあるかもしれません。しかし、皆さんが、自分自身の能力を伸ばすために一生懸命勉強するという強い志を持っているかぎり、附属高等学校は必ず皆さんを応援し、指導していきます。

 皆さんはこれから、この学校で学びを深めていくことになります。この「学び」とは、どういうことなのでしょうか。それは豊かな知識を身に付け、その知識を背景として、現実の社会や現象を眺め、その本質を突き止め、一つの解、方向付けを導き出す力を養うことだと思います。
 明治10年10月10日に、明治・大正時代を代表する漢学者で法律家の三島中洲先生が漢学塾二松学舎を創立しました。これが本学のルーツであります。塾の舎則には「漢学ノ目的タル、己ヲ修メ人ヲ治メ、一世ニ有用ナル人物ヲ養成ス(中略)故ニ仁義道徳ヲ以テ根底トナサザル可ラズ」と書かれていました。これは、「先ず人を治めるためには自分自身が、知識を付け、判断力を付け、自ら行動する人として修養する。その上で有為な人物を養成できる力を付けられる。また修養するに当たり、その根底には、常に道徳心を持って臨まないといけない」ということを意味しています。
 
 本学は、この教えを建学の精神として現代的に解釈し、「道徳心を根底にして、国際化、高度情報化など、知識基盤社会が進む中で、自分で考え、判断し、行動する各分野で活躍できる人材を養成する」ことを基本理念に置き、教育を行っております。
 皆さんもこれから、この考え方を基本として高等学校での学びを始めてください。
 
 今回のパンデミックによって浮き彫りになった自由と秩序の問題、ロシアのウクライナ侵攻等への暴挙に対応する国際的な枠組み再編の課題、グリーン社会の実現やカーボンゼロへの挑戦、デジタル社会への移行等、諸方面における大転換が進行しつつあります。こうした中にあってもなお、人間が本来持つべき道徳心の大切さ、倫理観を持った人材を育成するという本学の教育の基本理念は変わりません。
 私ども二松学舎大学附属高等学校は、以上の点をふまえながら、皆さんを今後導いていきたいと考えています。どうか、この貴重な三年間、このことを心に置いて充実した学校生活を過ごしてください。その年月は必ず、皆さんの未来を支えるかけがえのない基盤になると思います。

二松学舎大学附属柏中学校・高等学校 入学式 祝辞

2022年4月7日
 
 新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。皆さんの新しい第一歩を心からお祝いいたします。また、ご家族並びに関係者の皆様にも心よりお祝い申し上げます。皆様もまた、本日から二松学舎とともにあります。すべての本学関係者とともに、新入生の皆さんをこの校舎にお迎えできたことを心からお慶びいたします。
 昨年春の入学式は新型コロナウイルス感染症の拡大により、規模を縮小して行いました。今年は通常の入学式を望んでおりましたが、新型コロナウイルスの蔓延長期化の下、私からは本年も紙面により皆さんの入学をお祝いさせていただくことになり、申し訳ない気持ちで一杯です。新入生やご家族の皆様におかれましては諸般の事情をご理解頂ければと思っております。
 
 先ずは、ロシア連邦のウクライナへの軍事侵攻の結果、多数の無実の市民が死傷するなど、信じられないような暴挙が行われております。全ての人々が法の下に平和に自由に生活する権利を持っている状況下、今回の暴挙は、いかなる理由があろうとも、決して許されるものではなく、全ての行動を即座に停止し、平和な世界を取り戻したいものです。
 
 さて、二松学舎は、今年創立145年を迎えます。「国漢の二松学舎」、国語と漢文の二松学舎として知られる、日本でも長い歴史と伝統を誇る学舎であります。皆さんはその大学の附属柏中学校・高等学校に入学しました。これから一生懸命勉強し、先生方の教えを受け、新しい友人をつくり、さまざまな活動に励む日々を送ることになります。失敗することや進路で悩むこともあるかもしれません。しかし、皆さんが、自分自身の能力を伸ばすために一生懸命勉強するという強い志を持っているかぎり、附属柏中学校・高等学校は必ず皆さんを応援し、指導していきます。

 皆さんはこれから、この学校で学びを深めていくことになります。この「学び」とは、どういうことなのでしょうか。それは豊かな知識を身に付け、その知識を背景として、現実の社会や現象を眺め、その本質を突き止め、一つの解、方向付けを導き出す力を養うことだと思います。
 明治10年10月10日に、明治・大正時代を代表する漢学者で法律家の三島中洲先生が漢学塾二松学舎を創立しました。これが本学のルーツであります。塾の舎則には「漢学ノ目的タル、己ヲ修メ人ヲ治メ、一世ニ有用ナル人物ヲ養成ス(中略)故ニ仁義道徳ヲ以テ根底トナサザル可ラズ」と書かれていました。これは、「先ず人を治めるためには自分自身が、知識を付け、判断力を付け、自ら行動する人として修養する。その上で有為な人物を養成できる力を付けられる。また修養するに当たり、その根底には、常に道徳心を持って臨まないといけない」ということを意味しています。
 本学は、この教えを建学の精神として現代的に解釈し、「道徳心を根底にして、国際化、高度情報化など、知識基盤社会が進む中で、自分で考え、判断し、行動する各分野で活躍できる人材を養成する」ことを基本理念に置き、教育を行っております。
 皆さんもこれから、この考え方を基本として中学校、高等学校での学びを始めてください。
 
 今回のパンデミックによって浮き彫りになった自由と秩序の問題、ロシアのウクライナ侵攻等への暴挙に対応する国際的な枠組み再編の課題、グリーン社会の実現やカーボンゼロへの挑戦、デジタル社会への移行等、諸方面における大転換が進行しつつあります。こうした中にあってもなお、人間が本来持つべき道徳心の大切さ、倫理観を持った人材を育成するという本学の教育の基本理念は変わりません。
 私ども二松学舎大学附属柏中学校・高等学校は、以上の点をふまえながら、皆さんを今後導いていきたいと考えています。どうか、この貴重な三年間、このことを心に置いて充実した学校生活を過ごしてください。その年月は必ず、皆さんの未来を支えるかけがえのない基盤になると思います。