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理事長トピックス

水戸英則理事長 2021年度入学式祝辞

二松学舎大学・大学院 入学式 祝辞

2021年4月5日
 
 新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。また、ご家族並びに関係者の皆様にも心よりお祝い申し上げます。皆様もまた、本日から二松学舎とともにあります。すべての本学関係者とともに、新入生の皆さんをこのキャンパスにお迎えできたことを心からお慶びいたします。

 二松学舎大学は、昨年春の入学式は新型コロナウイルス感染症の拡大により中止といたしました。今年は通常の入学式を望んでおりましたが、新型コロナウイルス蔓延下、本年も紙面により、皆さんの入学をお祝いさせていただくことになり、申し訳ない気持ちで一杯です。

 新入生やご家族の皆様におかれましても極めて残念なことだと思われますが、諸般の事情をご理解頂ければと思っております。

 皆さんがこれから学んでいく二松学舎大学は、今年創立百四十四年を迎えます。明治十年十月十日に、明治・大正時代を代表する漢学者で法律家の三島中洲先生が、現在の大学九段1号館と同じ場所に漢学塾二松学舎を創立したのがそのルーツです。塾の中庭には二本の松が植えてあり、「二松(にしょう)」という校名の由来となりました。爾来「国漢の二松学舎」として知られる、わが国では有数の長い歴史と伝統を誇る学舎であります。

 皆さんはこれから、先生方の薫陶を受け、新しい友人をつくり、さまざまな活動に励む日々を送ることになります。この間失敗や進路で悩むこともあるかもしれません。しかし、皆さんがこの大学で自分のやりたい分野を見つける、自分自身の人生の基盤を固めるという目標をもって勉学を続ける限り、二松学舎大学は、皆さんをさまざまなかたちで指導し、支援していく用意があります。

 さて、大学で学ぶということは、どういうことなのでしょうか。それは豊かな知識を身に付け、その知識を背景として、現実の社会や現象を眺め、その本質を突き止め、一つの解、方向付けを導き出す力を養うことだと思います。

 先ほどお話しした創立者三島中洲先生は、漢学塾二松学舎の舎則を「漢学ノ目的タル、己ヲ修メ人ヲ治メ、一世ニ有用ナル人物ヲ養成ス(中略)故ニ仁義道徳ヲ以テ根底トナサザル可ラズ」と定められました。これは、「先ず人を治めるためには自分自身が、知識を付け、判断力を付け、自ら行動する人として修養する。その上で有為な人物を養成できる力を付けられる。また修養するに当たり、その根底には、常に道徳心を持って臨まないといけない」ということを意味しています。

 本学は、この教えを建学の精神として現代的に解釈し、「道徳心を根底にして、国際化、高度情報化など、知識基盤社会が進む中で、自分で考え、判断し、行動する各分野で活躍できる人材を養成する」ことを基本理念に置き、教育を行っております。

 皆さんも、これから、この考え方を心にもって大学での学びを始めてください。

 今回のパンデミックによって浮き彫りになった自由と秩序の問題、グリーン社会の実現やカーボンゼロへの挑戦、デジタル社会への移行等、諸方面における大転換の中にあってもなお、人間が本来果たすべき道徳心の大切さ、倫理観を持った人材を育成するという本学の教育の基本理念は変わりません。

 これからの貴重な四年間、充実した学生生活を過ごしてください。その年月は必ずや皆さんの未来を支えるかけがえのない基盤に繋がると考えております。また皆さんも、このパンデミックを乗り越え、二松学舎でさまざまな困難を乗り越える適応力を身に付け、ともに新しい世界を創り上げていこうではありませんか。未来を選ぶのは皆さん自身であるということを忘れないでください。

二松学舎大学附属高等学校 入学式 祝辞

2021年4月8日
 
 新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。皆さんの新しい第一歩を心からお祝いいたします。また、ご家族並びに関係者の皆様にも心よりお祝い申し上げます。皆様もまた、本日から二松学舎とともにあります。すべての本学関係者とともに、新入生の皆さんをこの校舎にお迎えできた
ことを心からお慶びいたします。

 二松学舎大学附属高等学校は、昨年春の入学式は新型コロナウイルス感染症の拡大により中止としました。今年は通常の入学式を望んでおりましたが、新型コロナウイルスの蔓延下、本年も紙面により皆さんの入学をお祝いさせていただくことになり、申し訳ない気持ちで一杯です。新入生やご家族の皆様におかれましても極めて残念なことだと思われますが、諸般の事情をご理解頂ければと思っております。

 二松学舎は、今年創立百四十四年を迎えます。「国漢の二松学舎」、国語と漢文の二松学舎として知られる、日本でも長い歴史と伝統を誇る学舎であります。皆さんはその大学の附属高等学校に入学しました。これから一生懸命勉強し、先生方の教えを受け、新しい友人をつくり、さまざまな活動に励む日々を送ることになります。失敗することや進路で悩むこともあるかもしれません。しかし、皆さんが、自分自身の能力を伸ばすために一生懸命勉強するという強い志を持っているかぎり、附属高等学校は必ず皆さんを応援し、指導していきます。

 さて、皆さんはこれから、この学校で学びを深めていくことになります。この学びとは、どういうことなのでしょうか。それは豊かな知識を身に付け、その知識を背景として、現実の社会や現象を眺め、その本質を突き止め、一つの解、方向付けを導き出す力を養うことだと思います。

 明治十年十月十日に、明治・大正時代を代表する漢学者で法律家の三島中洲先生が漢学塾二松学舎を創立しました。これが本学のルーツであります。塾の舎則には「漢学ノ目的タル、己ヲ修メ人ヲ治メ、一世ニ有用ナル人物ヲ養成ス(中略)故ニ仁義道徳ヲ以テ根底トナサザル可ラズ」と書かれていました。これは、「先ず人を治めるためには自分自身が、知識を付け、判断力を付け、自ら行動する人として修養する。その上で有為な人物を養成できる力を付けられる。また修養するに当たり、その根底には、常に道徳心を持って臨まないといけない」ということを意味しています。

 本学は、この教えを建学の精神として現代的に解釈し、「道徳心を根底にして、国際化、高度情報化など、知識基盤社会が進む中で、自分で考え、判断し、行動する各分野で活躍できる人材を養成する」ことを基本理念に置き、教育を行っております。

 皆さんも、これから、この考え方を基本として高等学校での学びを始めてください。

 今回のパンデミックによって浮き彫りになった自由と秩序の問題や、カーボンゼロへの挑戦、デジタル社会への移行等、諸方面における大転換の中にあってもなお、人間が本来果たすべき道徳心の大切さ、倫理観を持った人材を育成するという本学の教育の基本理念は変わりません。

 私ども二松学舎大学附属高等学校は、以上の点をふまえながら、皆さんを今後導いていきたいと考えています。どうか、この貴重な三年間、このことを心に置いて充実した学校生活を過ごしてください。その年月は必ず、皆さんの未来を支えるかけがえのない基盤になると考えます。

二松学舎大学附属柏中学校・高等学校 入学式 祝辞

2021年3月7日
 
 新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。皆さんの新しい第一歩を心からお祝いいたします。また、ご家族並びに関係者の皆様にも心よりお祝い申し上げます。皆様もまた、本日から二松学舎とともにあります。すべての本学関係者とともに、新入生の皆さんをこの校舎にお迎えできたことを心からお慶びいたします。

 二松学舎大学附属柏中学校・高等学校は、昨年春の入学式は新型コロナウイルス感染症の拡大により、式を縮小し挙行しました。今年は通常の入学式を望んでおりましたが、新型コロナウイルスの蔓延下、本年も紙面により皆さんの入学をお祝いさせていただくことになり、申し訳ない気持ちで一杯です。新入生やご家族の皆様におかれましても極めて残念なことだと思われますが、諸般の事情をご理解頂ければと思っております。

 二松学舎は、今年創立百四十四年を迎えます。「国漢の二松学舎」、国語と漢文の二松学舎として知られる、日本でも長い歴史と伝統を誇る学舎であります。皆さんはその大学の附属柏中学校・高等学校に入学しました。これから一生懸命勉強し、先生方の教えを受け、新しい友人をつくり、さまざまな活動に励む日々を送ることになります。失敗することや進路で悩むこともあるかもしれません。しかし、皆さんが、自分自身の能力を伸ばすために一生懸命勉強するという強い志を持っているかぎり、附属柏中学校・高等学校は必ず皆さんを応援し、指導していきます。

 さて、皆さんはこれから、この学校で学びを深めていくことになります。この学びとは、どういうことなのでしょうか。それは豊かな知識を身に付け、その知識を背景として、現実の社会や現象を眺め、その本質を突き止め、一つの解、方向付けを導き出す力を養うことだと思います。

 明治十年十月十日に、明治・大正時代を代表する漢学者で法律家の三島中洲先生が漢学塾二松学舎を創立しました。これが本学のルーツであります。塾の舎則には「漢学ノ目的タル、己ヲ修メ人ヲ治メ、一世ニ有用ナル人物ヲ養成ス(中略)故ニ仁義道徳ヲ以テ根底トナサザル可ラズ」と書かれていました。これは、「先ず人を治めるためには自分自身が、知識を付け、判断力を付け、自ら行動する人として修養する。その上で有為な人物を養成できる力を付けられる。また修養するに当たり、その根底には、常に道徳心を持って臨まないといけない」ということを意味しています。

 本学は、この教えを建学の精神として現代的に解釈し、「道徳心を根底にして、国際化、高度情報化など、知識基盤社会が進む中で、自分で考え、判断し、行動する各分野で活躍できる人材を養成する」ことを基本理念に置き、教育を行っております。

 皆さんも、これから、この考え方を基本として中学校・高等学校での学びを始めてください。

 今回のパンデミックによって浮き彫りになった自由と秩序の問題や、カーボンゼロへの挑戦、デジタル社会への移行等、諸方面における大転換の中にあってもなお、人間が本来果たすべき道徳心の大切さ、倫理観を持った人材を育成するという本学の教育の基本理念は変わりません。

 私ども二松学舎大学附属柏中学校・高等学校は、以上の点をふまえながら、皆さんを今後導いていきたいと考えています。どうか、この貴重な三年間、このことを心に置いて充実した学校生活を過ごしてください。その年月は必ず、皆さんの未来を支えるかけがえのない基盤になると考えます。