學vol.73

二松学舎教員エッセイ(向阪 望 教諭)

二松学舎教員エッセイ(向阪 望 教諭)

二松学舎教員エッセイ(向阪 望 教諭)

二松学舎大学附属柏中学・高等学校数学科教諭。高校2学年学年主任、中高剣道部顧問。専攻は関数解析学。13年間都内の私立学校で勤務したのち、2018年より同校に勤務。家に帰れば2児の父、子育てに奮闘中。

「学び」そして「探究」し続ける教員でありたい

「向阪が数学の教員をやっていることが信じられない!」母校の先生たちからよく言われました。中高一貫校で育ち、生徒会活動に明け暮れていました。高3の受験期もあまり勉強に身が入らなかったことを覚えています。当時から数学の教員を目指していましたが、先生方には心配されていたかもしれません。今は教員として生徒たちに「勉強しなきゃね!」と偉そうに言っていますが、高校生の頃の自分と比べれば、圧倒的に生徒のみんなの方が勉強しているのではないかと感じます。

 そんな私も教員生活20年を迎え、気付けば間もなく「アラフィフ」。少しずつ体力の衰えを感じながらも、生徒たちへの情熱は今も変わらず教壇に立っています。最近、教員生活も折り返しであると意識し始めました。『自分にできることは何か』『どんな役割なのか』『数学の教員として伝えていきたいことは何か』『次世代の先生方が活躍するために出来ることは何か』『教員生活を終えるとき、どんな姿で終わりたいだろう』と、日々、自問自答しています。

 コロナ禍だった2020年のある日、中高時代の恩師から「向阪、教職大学院で学ばないか?」と声をかけていただきました。私は2年間、教員を務めながら大学院で学びました。学びの中で「令和の日本型学校教育」について学んだとき、『教師の学びの姿も、子どもたちの学びの相似形』という言葉に出会いました。この言葉が心に刺さりました。生徒に「勉強しなさい」と言うからには、私も学び続けなければいけない。生徒の伴走者として共に学び、共に挑戦する存在でありたいと思いました。

 学び続けるために、今では学外の研究会などに参加する機会を多く持つようにしています。そうした場に飛び込んで行くには勇気がいりますが、貴重な「出会い」もたくさんあります。教員としての自分の未熟さにも気付かされます。論語に「四十而不惑」とありますが、私はまだまだ人生迷い中です。できることは、目の前の生徒たちが「幸せな人生を歩むために」自分も成長し続けることだと思っています。様々なことに感謝し、今日もまた授業に向かいます。

「子曰く、道に志し、徳に拠り、仁に依り、芸に游ぶ。」この章句を目指したいですね。

二松学舎教員エッセイ(向阪 望 教諭)

実践報告をまとめた冊子

學vol.73

広報誌 『學』アジアと世界の架け橋へ。