學vol.57

ゼミナール探訪 Vol.18

ゼミナール探訪 Vol.18

文学部 都市文化デザイン学科 谷島貫太ゼミ【メディア論】

自由、何でもあり
雑多な現象から生まれる議論を

 谷島ゼミでは、三年次の秋セメスターから卒業論文や卒業制作のテーマを検討し、四年次の春セメスターから本格的にそれらの執筆や作業に取り組み始めます。コロナ禍におけるリモート授業は、ゼミナールも例外ではありません。十月からはリモートと併用で、希望者には対面による授業も実施しています。この日、三年次生のゼミでは三名が対面を希望。学生からは「やっぱり学校に来ると気持ちがピシッとする」という明るい声が聞かれました。

 一方、リモート授業には、リモートならではの利点もあると谷島先生。それは、学生の発言の“ハードル”が下がること。チャット機能を活用しているので、授業を邪魔することのない賑やかさが創出され、「双方向にやり取りする状態を維持していくという点で可能性を大いに感じます」とのことです。

 次の四年次生のゼミは、全員リモート参加。「架空の化粧品の広告媒体をつくる」という卒業制作の途中報告が行われました。化粧品のネーミングや、パッケージデザインに関するアイデアが発表者から語られると、チャットで「スポンジチップのデザインにもこだわると他の商品と差別化が図れる」など実践的なコメントが次々寄せられました。

 後半は別のゼミ生による卒論構想の発表です。当人は序論の書き方に苦戦をしており、谷島先生は「自分の好きなコンテンツから距離をとって、その面白さを説明してみよう」とアドバイス。研究テーマは、日本のデジタル声優アイドルグループ「22/7」(ななぶんのにじゅうに)が展開するアニメとライブの両輪についてであり、谷島ゼミのモットー「自由、何でもあり」ならではの議論が交わされました。

 「自由な気持ちを忘れずに、学ぶ過程の中でいろいろなことを経験してほしい。失敗も人生の糧になりますから」(谷島先生)

文学部 都市文化デザイン学科 谷島貫太ゼミ【メディア論】

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広報誌 『學』アジアと世界の架け橋へ。