學vol.56

特集:危機を乗り越え「これから」に向けて:二松学舎からのメッセージ

特集:危機を乗り越え「これから」に向けて:二松学舎からのメッセージ

新型コロナウイルス感染症の流行により、社会は一変しました。世界中の人たちが、どう学び、どう生きるかという根本的課題に直面しています。二松学舎は、新たな社会においても皆さんが豊かな「知」を育み、人として大きく成長していくことを支えていきます。水戸英則理事長からのメッセージに続き、江藤茂博学長、本城学校長、芝田周一校長が、各設置校の取り組みについて語ります。

「新型コロナウイルスが問う、二松学舎教育研究の使命」学校法人二松学舎 理事長 水戸英則

パンデミックで浮き彫りになった、グローバル化の脆弱さ

 日本では年頭から感染が広がった新型コロナウイルス感染症(COVID−19)。今回のパンデミック(世界的流行)は、ブラックマンデー、石油危機、リーマンショック等これまでの大変な出来事を超える100年に一度の大災害といえます。米国、欧州、中国、開発途上国のさまざまな都市が次々とロックダウンし、世界中の多くの産業の需要と供給が途絶え、大量の失業者が生まれました。わずか数か月でこれほどの大変化が世界中で起きたことは経験のないことです。グローバル化の下、国際企業が構築したサプライチェーン(※1)が分断され、物流や生産が一挙に崩れました。世界中の人々が貧富の差を問わず等しく生命が脅かされる事態に直面し、同時に人間の存在の脆さも悟らされたわけです。
 過去のパンデミックもまた、時代や社会を大きく変えてきました。ペスト、天然痘、スペイン風邪など、社会基盤を揺るがし、制度、宗教、国家の崩壊にまで繋がりました。今回の新型コロナウイルスによるパンデミックは、これまでの貿易戦争や格差問題等、世界のひずみを助長することが予想されます。それぞれの国が他国との接触を恐れるがあまり保護主義的になり、国民の不安が高まって大衆迎合主義などの勢力が勢いを増してくる可能性もあり得ます。
 すでに皆さんの日常も大きく変わり、衣食住における自由な生活が束縛される事態となりました。学校に登校し、授業やゼミ指導を受け、学食で昼食をとり、ラウンジで友人と会話し、部活動を楽しむ、バイトに行く、そんな日常が奪われたわけです。皆さんが、普段過ごした生活の大切さが、身に染みて理解できる機会となったことも、この問題の一つの示唆であると思われます。

※1 サプライチェーン 製造業の原材料の調達、生産、管理、製品の輸送、販売までを一つの連続したシステムとして捉えたときの名称。

「自由」と「秩序」のバランスが求められる時代

 そして現在、学校生活、企業経営、経済活動や社会の仕組み等が、大きく変わりつつあります。ここで大切な事は、皆さんは、過去類をみない大変化に遭遇し、この非常事態を前向きにとらえるのであれば、これに対する取り組みに参画できる時が巡って来たということです。
 こうした変化に対応するために、中学校、高校、大学の学びにおいて、様々な教養や基礎知識と専門知識を身に付けること。幅広い視野を持ちながら、多様な事象を観察する心を養い、大変化を遂げようとしている内外社会へ適応する力、これまでと違うやり方に適応していく能力を身に付けることが期待されます。
 また我々は今回のパンデミックで、自由(人権)と秩序(権力)のバランスも学んでいるのです。人との接触や経済活動の制限といった秩序が強調されると、生活が息苦しくなる。しかし、自由が強調されると新型コロナウイルスが蔓延する。双方の適切なバランス、すなわち最大公約数や均衡点を探りながら生きていくことになるでしょう。この状態を「ニューノーマル」(新常態)といっています。この「解のない問題」に対して、皆さんがどう行動すればいいのかという模索が始まっています。こうした中で、皆さんは人間とは何か、自分はどのような人間なのかを見つめ直し、社会との関わり、身近な人や他者とのつながり、解の無い問題の中で、自分のできることとは何かなど、倫理観をもって自分の頭で考え抜く力を養ってほしいと思います。

パンデミック収束後の「ニューノーマル(新常態)」と適応力

 新型コロナウイルスのパンデミック収束後、元通りの生活が戻ってくるかは見方が分かれています。これまでのように無秩序な自然環境破壊が続く限り、4年から5年のサイクルで新型のウイルスが蔓延する可能性も指摘されています。開発のあり方や、人間と野生生物の距離の近接などを見直し、自然環境保護や地球温暖化の阻止を徹底していく必要があるでしょう。
 また、グローバル化の下、低廉な人件費を求め、開発途上国へ生産地を移してきた国際企業は、今回のパンデミックによって分業体制が分断された結果、国内に回帰。高人件費抑制のため、労働力のAI化、ロボット化など効率化を加速させています。この結果第4次産業革命(※2)、Society5・0(※3)時代が、予想より早く到来する可能性が出てきています。
 さらに、パンデミックによって人と人との接触回避が求められるようになり、社会や経済構造のオンライン化・デジタル化が加速しています。
 例えば行政面では登記簿謄本、印鑑証明等のスマートフォンからの請求が可能になり、教育面ではオンライン授業や試験が行われています。社会面では企業のリモートワークや、オンライン面接による採用管理が進みました。病院では遠隔診療、処方箋は薬局へネット送信、イベントやセミナー、不動産物件の内覧等はVR空間上で実施・受講等々です。またグローバル化の流れは鈍化し、保護主義や国家主義に陥っていき、米中の対立も先鋭化していくでしょう。

※2 第4次産業革命 IoTおよびビッグデータ、AIの技術革新により財・サービスの生産・提供の在り方が大きく変化すること。
※3 Society 5.0 サイバー空間と現実空間を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する社会。

社会は変わっても、教育の本質は揺るがない

 二松学舎は、創立140周年時に策定した「N'2030Plan」において、明治10年漢学塾「二松学舎」創設時の建学の精神「己ヲ修メ人ヲ治メ一世ニ有用ナル人物ヲ養成ス」を現代的に解釈し、「日本に根差した道徳心を基に、国際化、高度情報化など、知識基盤社会が進む中で、自分で考え、行動する各分野で活躍できる人材を養成する」を、教育の基本理念に置き、教育を行ってまいりました。
 今回のパンデミックによって浮き彫りになった自由と秩序の問題や、デジタル社会への移行等諸方面における大転換の中にあってもなお、その基本は変わりません。人間が本来果たすべき道徳心の大切さ、倫理性を持った人材の育成が必要であるという認識は改めて深まりました。
 従って、今後とも本学は創設以来の建学の精神に基づいた教育理念を継承しつつ、長期ビジョンで打ち立てた三位一体の人材育成方針、すなわち「基礎・専門等知識を背景とした表現力、論理的思考力等スキルを身に付け、創造性と社会的知性、倫理観を持つ人材の育成」を行っていくことが、私どもに与えられた使命であると考えております。
 これまで人類は戦争、災害、感染症などあらゆる事象を乗り越えてきました。今回のパンデミックも、有効なワクチン、治療薬の開発を通じて収束するものと思われます。同時に、我々は、一人ひとりが持っている倫理観を以て、自然環境の保全や地球温暖化の阻止、グリーンキャピタリズム(※4)の推進等、基本的な義務を果たして行く必要があります。
 本学の全ての教職員、学生・生徒、保護者の皆さんも、このパンデミックを乗り越え、ともに新しい世界への適応力を学び、新しい世界を創り上げていこうではありませんか。

※4 グリーンキャピタリズム 自然環境の保全や地球温暖化の阻止等、環境に配慮した企業活動を主体とした資本主義。

二松学舎大学の取り組み:「学び」の教育環境を維持していく(学長 江藤茂博)

二松学舎大学の取り組み:「学び」の教育環境を維持していく(学長 江藤茂博)

きめ細かい対応策と情報の共有

 この時期、いつもならば九段下駅だけでなく、飯田橋駅そして市ヶ谷駅からのゆるやかな坂道を、キャンパスに向かう多くの学生たちのにぎやかな姿があります。
 今年は、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、私たちも大きく教育環境を変えなければなりませんでしたが、本学は前世紀の大きな戦争や社会的な混乱の中でも、教職員や学生たちが学び舎を守り続け、そして、よりよい教育研究環境を築きあげるため努力してきました。その姿勢は、1877年に三島中洲先生が漢学塾二松学舎を開いて以来、変わることなく現在に引き継がれています。
 現在、本学ではオンラインの講義中心に授業を実施しておりますが、今後は夏以降の対面による集中講義との組み合わせも予定しており、そのいずれかで、前期の春セメスターとして用意されていた本学の教育コンテンツを提供してまいります。徐々に学修環境が回復していく場合には、学生たちの安全確保を前提として、根幹となる教育領域から対面授業を再開していくことも考えています。
 今後感染が収束し、第2波、第3波が生じることも考えられます。そうした事態に対していつでも早急かつ柔軟に対応できるよう、毎週、教職員によるリモート教育実施及び感染防止対策についてのミーティングを開催し、情報共有の徹底をはかるとともに、きめ細かな対応策を常時検討し、また講じています。

オンラインを通した世界への発信も

 本学は長年、海外の提携大学向けに日本漢学の領域においてオンライン教育を実施してまいりました。今回の危機を、二松学舎大学の教育だけでなく、海外の提携大学との相互の教育制度に向けての、教育ネットワークを広げる好機としても捉えていきたいと考えています。
 現在実施している学生の皆さんへの支援をはじめ、対応しなければならない課題は少なくありません。しかし、高等教育機関としての社会的使命を守り抜こうという決意に教職員一同揺らぐ者はなく、この危機を前向きな姿勢で捉え、学生たちのために二松学舎大学の学びの教育環境のさらなる向上を目指します。

学生への支援金給付制度の創設等

◆特別支援金制度
オンライン授業受講の環境整備のため、学生一人当たり5万円の支援金を給付します。※申請受付は2020年6月末まで。ご相談は学生支援課へ。

◆特別奨学金制度
新型コロナウイルス感染拡大により生活基盤に大きく影響を受けた学生支援のため、奨学金5万円を無利子で貸与します。

◆授業料の延納・分納
新型コロナウイルス感染症に係る影響を受け家計が急変した場合など、期限内の授業料納入が困難な場合、期日等できる限り柔軟に対応します。

書道のオンライン授業

書道のオンライン授業
手元の動きが良くわかるよう撮影します。

二松学舎大学附属高等学校の取り組み:何ができるかを考え続けることの大切さ(校長 本城 学)

二松学舎大学附属高等学校の取り組み:何ができるかを考え続けることの大切さ(校長 本城 学)

教員の試行錯誤が生徒の前向きな取り組みにつながる

 生徒には、今回のように困難な事態が起きて選択肢が狭められているときでも、その中で何ができるかを考え続けることの大切さを教えていきたい。そう考えています。
 休校中から開始した遠隔授業では、離れていても生徒の学びを把握できるリアルタイム授業支援アプリや教員と生徒の双方向授業が行えるWeb会議アプリ、そしてたくさんの授業動画を提供する学習コンテンツなどを組み合わせて授業を進めました。
 本校でのタブレット学習は導入4年目になりますが、登校できない環境の中、生徒たちは、教員が作成した動画や配信されたワークシート課題によく取り組み、Web会議アプリによる授業も加えて、今できることにしっかり取り組んだといえます。自学自習や自己管理の習慣が大いに身につく貴重な期間となり、生徒、教員、すなわち本校にとって大きな財産になりました。これは、教員の授業づくりに対する熱意や工夫による、質の高い動画や課題配信という要素も大きかったと考えています。どうしたら生徒が授業に集中できるかを時間をかけて考え、わかりやすく説明するための試行錯誤を重ねてくれました。それが生徒たちにも伝わったと考えています。

ピンチをチャンスに変える発想で前向きに学ぶ

 メジャーリーグで活躍していた松井秀喜さんは、自身が大きな怪我をしたとき、自分の意志ではどうにもならないことと、いま自分ができることを分けて考え、後者に集中することで見事カムバックを果たしました。
 Web会議アプリでのホームルームは、生活習慣を整えるため生徒にはきちんと着替えて参加することを義務づけました。ようやく顔を見ることのできた新入生に、教員が「制服を着てやります」と呼びかけたところ、「やっと二松学舎大学附属高校の一員になれた気持ちがした」と喜んだそうです。これも教員が生徒を思いやり、何ができるかを考えたことで生まれたものでした。ピンチをチャンスに変える。論語の言葉にある「知者は惑わず、仁者は憂えず、勇者は懼(おそ)れず」のように、自分を高め、みんなで前向きな姿勢を持ち続けたいと思っています。

感染防止対策

分散登校、短縮授業から始めています。消毒液を玄関ホール、教室、学年フロア等に設置。教室や共用部分の消毒も徹底しています。生徒は自己検温必須、加えて赤外線サーモグラフィによるダブルチェックも実施しています。教員はフェイスシールドを着用、生徒机上にはパーティションを設置予定です。

生徒の心のケア

担任によるWebでの全員面談を行い、週3日カウンセラーと電話相談が受けられるようにしました。また、カウンセラーによる「心と体のアンケート」を実施し、学校再開時に生徒への対応の参考としました。

動画制作にあたり内容を検討するための資料(国語科)

動画制作にあたり内容を検討するための資料(国語科)

二松学舎大学附属柏中学校・高等学校の取り組み:コロナ禍でも「学び」は止めない(校長 芝田周一)

二松学舎大学附属柏中学校・高等学校の取り組み:コロナ禍でも「学び」は止めない(校長 芝田周一)

互いの顔が見える授業できめ細かいフォロー

 大切なのは、どんな状況にあっても「学び」を止めないことだと思います。本校では、以前から全生徒にタブレットを配布し授業で活用していますが、今年度の新入生にもタブレットが行き渡ったタイミングで全クラス・全生徒対象にオンライン授業をスタートさせました。中学校と高校いずれも2、3年生は休校要請が出される前からタブレットを使っていたこともあり、授業を進める上での混乱はほとんどなく、生徒にとっては長く会うことができなかったクラスメートと、オンラインとはいえ、久しぶりに顔を合わせたことの喜びが大きかったようです。
 教員にとっても生徒全員の顔が等しく見えるのは良いことです。教室ですと、座席によって授業中の生徒の表情がよくわからないこともあります。いまの説明は理解できているのか、どういうところが呑み込めていないのか。それがオンラインだと実は伝わりやすい。生徒も自分の顔が映っている様子が見えるので、より集中して先生の話を聞く。そうしたことは、オンライン授業だからこそ生まれる効果といえ、生徒たちからも評判の良い理由なのかもしれません。

登校が始まってもオンライン教材の良さを生かす

 主要5教科以外の芸術、体育、家庭科においては、演奏、絵画、書道、体操、料理などの実技がわかる動画を作成して生徒に配信しています。これを受けて生徒が成果を写真や動画で示し、それを見た先生が課題をどこまでクリアできたのかを評価する。これまで授業で配布していたプリントの代わりを、いまは動画が担っているともいえます。
 緊急事態宣言が解除された後も、感染拡大防止に十分な注意を払いながら、学校の運営をしていかなければなりません。登校しても「3密」にならないよう、生徒を分散させ、教室だけでなく例えば図書館など違う場所でオンライン授業をするといった工夫も必要でしょう。
 私たち教職員も、校訓である「仁愛・正義・誠実」を胸に、どのような状況下であっても、生徒たちが学びへの興味を保ち続け、高められるよう、より良い授業形態を考え続けていきたいと思います。

感染防止対策

対策本部をたて、組織的な校内体制を整備。分散登校、短縮授業から開始しています。生徒は毎朝健康をチェックし、オンラインで担任に報告。校舎入り口には、消毒マットを設置。教室その他の施設の消毒も徹底しています。スクールバス乗車時も、生徒に限らず教職員全員マスク及びフェイスシールドを着用します。

生徒の心のケア

毎朝丁寧なホームルームを実施。欠席者がいた場合は必ず家庭連絡等で確認するよう取り決めています。スクールカウンセラーとの連携も強化しています。

日常生活で役立つマスクの作り方を詳しく解説(家庭科)

日常生活で役立つマスクの作り方を詳しく解説(家庭科)

特集:危機を乗り越え「これから」に向けて:二松学舎からのメッセージ/エール~応援する力 作曲家 古関裕而氏と二松学舎

特集:危機を乗り越え「これから」に向けて:二松学舎からのメッセージ/エール~応援する力 作曲家 古関裕而氏と二松学舎

 新型コロナウイルスの感染拡大は、学生や生徒の部活動にも大きな影響を与えました。様々な大会が中止となり、練習や活動さえも制限される期間が続いています。
 しかし、こんな状況だからこそ思い出してほしいのが「応援する力」です。今NHKで朝ドラとして放送されている『エール』では、昭和を代表する作曲家古関裕而氏をモデルにした主人公とその妻の物語が描かれ、反響を呼んでいます。古関氏は、全国高等学校野球選手権大会の大会歌「栄冠は君に輝く」など数多くの応援歌を作られたことで有名ですが、実は、本学の「学生歌」と呼ばれる歌の作曲も古関氏によるものです。
 「学生歌」は、戦後二松学舎専門学校が新制大学として新たにスタートするのにあわせ、専門学校生だった本学元学長の雨海博洋名誉教授が中心となって作られました。作詞は当時国文科教授だった森本治吉氏にお願いすることができましたが、謝礼を支払うお金がなく作曲に困っていた雨海教授は、同じ町で地元の青年文化会の顧問をされていた作詞家野村俊夫氏にこのことを相談します。しかし、その状況では引き受け手がないだろうと半ば諦めかけていたところ、古関氏から引き受けてもよいと連絡があり、ご縁があったのだからと「五円」で作曲をしてくれたのです。古関氏は、学生たちの心意気と森本教授の作詞にほれ込んだとおっしゃっていたそうです。(「二松学舎百年史」より)
 さて、この「学生歌」、現在はやはり本学でも応援歌として歌われています。附属高校野球部が初めて夏の甲子園への出場を決めた試合。応援スタンドでは、隣の人同士肩を組み、みんなで涙を流しながらこの歌を歌いました。その光景は、「応援=エール」には、応援される人たちを鼓舞し支えるだけでなく、応援する人たちの気持ちを奮い立たせ、皆を一つにする力があることを、私たちに教えてくれます。

附属高等学校野球部 第96回全国高校野球選手権大会(夏の甲子園)に東京代表として出場(初)/写真提供:朝日新聞社

附属高等学校野球部 第96回全国高校野球選手権大会(夏の甲子園)に京代表として出場(初)
写真提供:朝日新聞社

古関裕而(こせき ゆうじ)

写真提供:福島市古関裕而記念館

古関 裕而(こせき ゆうじ)作曲家。1909~1989。福島市大町生まれ。作曲作品総数は5000曲にもおよび、スポーツ・ラジオドラマ・歌謡曲・演劇・校歌・社歌等、多岐にわたる。全国高等学校野球大会大会歌「栄冠は君に輝く」、東京オリンピック(1964年開催)「オリンピック・マーチ」、「モスラの歌」、「長崎の鐘」など。1969年紫綬褒章受章。1979年福島市名誉市民第一号。

古関裕而(こせき ゆうじ)


 

學vol.56

広報誌 『學』アジアと世界の架け橋へ。