研究
二松学舎大学 21世紀COEプログラム 日本漢文学研究の世界的拠点の構築

概要

事後評価結果(平成21年12月)

中間評価結果(平成18年9月)

拠点形成の概要

分野名:「 革新的な学術分野」

本プログラムのいう日本漢文学は、広く日本人の手になる漢字漢文による著述等の文献資料を対象とする学問である。対象の範囲は、漢詩文等の文学作品や、記録類の史学文献に止まらず、仏典・仏書、天文暦法、医書・本草等々のあらゆる分野の文献を含んでいる。

もともと固有の文字を持たなかった日本人は、中国の漢字漢文を学んで中国の学術文化の摂取を行ったが、やがて訓読という独自の読解方法を生み出し、中国の学術文化の吸収は飛躍的に対象の範囲を拡大すると同時に、日本人みずからの漢字漢文による著述を大量に生み出した。

前近代の日本では漢字漢文文献は、日本の学術文化の根幹を成すと言って少しも過言ではない。いわば、日本文化を研究するのに日本漢文の知識は必須であり、日本研究の基礎でもある。この点、国内外の日本研究者から日本漢文学研究の充実と研究者養成がつよく望まれているのである。

しかるに、明治以後の急速な近代化により、これらの日本漢文学の研究はしだいに無視され、文献資料類の埋没・散逸も著しい。今のうちにそれらの資料類の徹底的な調査を行いデータベース化することが絶対に必要であり、その情報を国際的に共有することが待望されている。

本プログラムは、日本漢文学研究の拠点を形成するために、具体的には以下の事業を行う。

  • 研究者及び研究成果等の交流のためのネットワークづくり
  • 関連する文献資料の所在について広く調査し、収集した情報のデータベース化
  • 日本漢文学研究者の育成と、漢字漢文文献の調査整理に当たる専門技能者の養成
  • 大学漢文テキストの開発等を通じての漢文教育の研究と振興
COEプログラム