學vol.57

【祝・創立10年】二松学舎大学附属 柏中学校ってこんなところ

【祝・創立10年】二松学舎大学附属 柏中学校ってこんなところ

二松学舎大学附属柏中学校は今年創立10年を迎えました。学力の向上だけではなく、二松学舎建学の精神のもと、論語を教育の基本に備えるなど「人間力」を身に付けることを第一に、「自問自答力」プログラムを実施、「真にグローバル」な人材の育成を目指しています。日々の学校生活が21世紀の世界へ飛躍するステップです。

オール二松で
未来に向かっていこう!

二松学舎大学附属柏中学校校長 芝田周一

 二松学舎大学附属柏中学校は、おかげさまで今年創立10年を迎えました。本校では、二松学舎建学の精神のもと「真の国際人」としてグローバルに活躍する人材の育成に向け、学力の向上はもちろん「人間力」を育むことを第一に教育を行っています。「人間としていかに生きるべきか」「社会を良くするためにはどうすればいいか」など自ら考え行動する力を伸ばす基礎を身に付けるため、総合学習には特に力を入れています。このような3年間の「学び」の集大成として、生徒たちは全員8000字の卒業論文に取り組みます。中学受験をしている生徒はもともと学ぶ力を持っていますが、この経験は大きいのではないでしょうか。本校入学後「学力」「人間力」ともにめざましく伸びる生徒が多いのは、受け身の姿勢だけではない「二松学舎の教育」が大きく作用していると思います。
 また、先生一人一人が多角的に、積極性をもって関わってくれているのも本校の大きな特長といえます。10月1日には、先生方の協力のもと「放課後学習センター」を開設しました。校内のいろいろな場所でたくさんの生徒が熱心に学ぶ姿が見られ、学校全体が活気に満ちているのを感じます。
 中学校から高等学校まで一貫した建学の精神及び校訓のもと、生徒が学校を引っ張っていくような学び舎を作りたい―10年目の今、その思いをさらに強くしています。

島田達彦 副校長

島田副校長に聞きました

キーワードは・・・
「自問自答」と「グローバル」

自分で設計図をつくる

 これまでの学習が、正しいピースをはめ込む「ジグソーパズル型」だったとすれば、21世紀のそれは「レゴ型」といえるかもしれません。レゴブロックのように、設計図から自分で考えてつくるということです。本校創設から今までを振り返ると、生徒が主体的に学ぶ力をつけられるような教育に努めてきたことを実感します。

総合的な学びを

 自分の疑問を自分で解決する力を養成する「自問自答」プログラムには、校外の体験学習、毎日の新聞コラムを読んでの討論、自分で考えた家庭学習の365ノートへの記載、日直による1分間スピーチなどがあります。

 そして、3年生で1年間かけて卒業論文に取り組みます。

 この過程で、自分が持つ興味・関心を大切にしながら、研究し、まとめ、発言する、つまり総合的な学びの姿勢を生徒たちは身に付けていくのです。

 これらの経験は個としての能力を伸ばすだけではありません。たとえばスピーチでは、必ず聞く側も意見やコメントを寄せるようにしています。そうした日々の積み重ねが、一人一人の思考を深め、相手を尊重する空気をつくっているのです。

「田んぼの教室」:田植えや稲刈りを通し、自然の成長やいのちのつながりを考えます。教室を離れ、異なった環境に身を置く体験教室で生徒たちの「自問自答力」を養います。

真の国際人に必要な人間力

 本校で伸ばしたい「グローバル」な能力とは、英語力だけではなく、自分の伝えたいことがきちんとある、国際的な場にいるときの振る舞いを知っているなど、高い「人間力」です。そのためには国内、そして世界で起きているさまざまなことに関心を持つことが大切です。

 グローバルコースでは、SDGs(持続可能な17の開発目標)について3年間を通して学習します。これは、視野を広げ、他者を理解することについて考えてもらうためです。海外語学研修制度も充実していますので、実際の経験も積みながら、「真の国際人」としての素養を自然に備えられる仕組みになっています。

卒業生に聞いた
柏中の魅力!!

 二松学舎大学附属柏中学校から附属柏高校へ進学し、難関大学に合格した三人が口を揃えて語る附属柏中学校の魅力は、なんといっても、「自由に」「のびのび」学べるところ。先生たちによる手厚いサポートや生徒たちの好奇心を刺激する環境づくりも、学習意欲の向上や興味の広がりに繋がったそう。個性を尊重し、生徒一人一人と向き合って接してくれた先生方に対する感謝の気持ちも語ってくれました。
 そんな先輩たちから在校生に、自身の経験も交えてメッセージをいただきました。

「理解することに妥協せず、考えながら取り組む姿勢を学びました。みんなも常に『自問自答』を忘れないで!」東京大学法学部4年
勝川 東さん(柏中学校一期生)
「柏中学校の環境なら、何事も工夫し楽しむことができると思います。大人になってもその経験は生きてきます」東京外国語大学言語文化学部3年
吉原大樹さん(柏中学校一期生)
「物事を全力で楽しむためには『調べる』時間がとても大切。課外授業できっとそれを実感すると思います」東京大学工学部4年
吉原勇斗さん(柏中学校一期生)

まだまだある!
柏中、ココがスゴイ!!

●『論語』から考える生きる指針

 柏中学校の人間教育の原点は『論語』です。章句の素読や暗唱を行いながら『論語』に対する理解を深め、その精神や道徳観を学びます。中高6年間を通じた授業が、生徒たちに生きる指針を考えるきっかけを与えてくれます。

●自然あふれる環境と充実した施設・設備

 千葉県柏市にある校舎は、まわりが緑に囲まれた自然豊かな環境です。
 広く設備の整った体育館や自主学習に最適なラーニングコモンズなど、学びや運動に集中できる施設・設備も充実。生徒たちの意欲を高めます。

學vol.57

広報誌 『學』アジアと世界の架け橋へ。