いまを生きる

　私は、高校卒業後日本大学に進みましたが、私立大学の学費の高さに驚きました。そこで、家計への負担を考え防衛大学校へ再入学することを決意しました。
　防衛大では多くのものを得ることができました。まず、学費が免除なうえに、月々給料がもらえるので経済的な面を気にする必要がなく、将来のために貯金することも可能です。また、集団生活によってリーダーシップや協調性、責任感といった様々な能力を養えます。授業では、10前後の学科から自分の学びたい分野を選び学士を取得することができます。さらに、温水プールやトレーニング施設などの設備も整っていますので、授業のない時間も自己研鑽することができます。
　卒業後は、陸海空それぞれの自衛隊に進み、各職種にわかれて勤務します。私は、航空操縦士なのでヘリコプターの操縦が主な仕事です。平時では空中からの山火事の消火活動や災害時の救助活動・物資空輸、ほかにも総理大臣等の空輸待機等の任務があります。
　家計の事情でやむなく進んだ道でしたが、今では人の役にたち誇りを持てる仕事だと感じています。まだ人生の三分の一程度しか生きていない私ですが、一生懸命いまを生きて自分を磨けば必ずより良い方向に道は拓けると確信しています。辛い受験を乗り越えれば、結果はどうあれ今後の人生の糧になることは間違いないと思います。迷ったら厳しい道を選ぶようにしてください。最後に、パイロットを目指す人は自衛隊が一番の近道です。30代で年収１０００万も夢じゃありません。防衛大への入学、心よりお待ちしております。