大学で必須の学修方法を身に付ける
飛鳥時代後期から奈良時代の物語や、近現代の文学史、漢学の基礎部分を学びました。レポートや小論文の書き方、専門の辞典類なども大学で必須のスキルも修得しました。
上代から近現代までの作品を読み解き、深い考察を展開する。
1・2年次は上代から近現代までの作品を広く学び、
3年次からはゼミナールを中心に専門領域を深めます。
2年次からは俳句の実作を学ぶ科目も履修できます。
小説・シナリオに加え、韻文創作を学べるのが大きな特長です。
上代から近現代まで、さまざまな視点や方法で研究する、多彩な授業を展開しています。
小説でも映画でもマンガでも、
自分の「好き」を大切にしてほしい。
日本近代文学について研究
五井 信 教授
普段から受講生に言っているのは、「作家が何を言いたいのか」は、小説を読み解くための一つの方法に過ぎないということ。文学は、もっと自由に読んでいいのです。私の授業では「小説とは何か」というところから学び始め、精神分析やフェミニズムなど、さまざまな他領域の成果を導入することで、テクストとしての「今までとは違う読み」を目指します。その結果として異なる小説世界が開けたときの快感は、一度体験するとなかなか忘れられないと思います。
3年次生(取材時)
中野 杏子さん (東京都立六本木高等学校 出身)
(東京都立六本木高等学校 出身)
飛鳥時代後期から奈良時代の物語や、近現代の文学史、漢学の基礎部分を学びました。レポートや小論文の書き方、専門の辞典類なども大学で必須のスキルも修得しました。
1年次の授業で興味を持った近現代文学を中心に履修。図書館司書課程の資格取得に向けた授業もこの時期から取り始めました。
近現代文学についてさらに深く学ぶとともに、上代・江戸時代の文化や芸術に関する授業も受講し、知識の幅を広げています。
卒業論文にふさわしいテーマを設定し、これまでの学びの集大成として書き上げます。同時に就職活動にもしっかりと取り組みたいです。
似鳥鶏の『推理大戦』です。 私たち大学生になじみ深い脚注がふんだんに使われ、物語がスムーズに進みます。何より、さまざまな名探偵の推理を存分に堪能できる一冊です。
ゼミでは、作者の意図や登場人物の心情を考える「作家論」ではなく、内容に関する視点や物語の構造を読み解き、時代背景などと合わせて分析する「テクスト論」を研究しています。作品の構造分析や時代背景の考察によって、人物設定や台詞などで不可解だった箇所の読み込み精度が上がり、現代を生きる私たちとの価値観の違いが明らかになることがあり、興味深いです。読み手によって着眼点が異なるため、読解の可能性が広がるところも魅力です。
3年次生(取材時)
五十嵐 万葉 さん (福島県立南会津高等学校 出身)
(福島県立南会津高等学校 出身)
1年次は日本文学概論や日本語学概論といった「概論」の科目が多いです。2年次以降の専攻を決める大切な科目ばかりなので、特に集中して授業を受けました。
2年次では各専攻に分かれて専門分野を学びます。私は国文学専攻で、特に興味のある近現代文学について学びを深めていきました。
ゼミでは日本文学研究の切り口のひとつ、テクスト分析の手法を研究しています。1年次の概論で学んだ知識が活きています。
卒業研究では、現代を生きる者だからこそ気づけるポイントをテクストの中に見つけ、それを深く掘り下げていきたいです。
太宰治の『女生徒』です。1人の少女の1日を描いた作品となっていますが、その中の少し浮き足立ったような、不思議な表現の数々にとても魅力を感じました。大学で本格的に国文学を学ぼうと考えるきっかけになった一冊です。
太宰治や坂口安吾といった「無頼派」と呼ばれる作家の作品のテクスト分析に取り組んでいます。
しばしば虚無主義と捉えられる彼らの作品を読むと、重々しい雰囲気の作風の中にも地に足を付けた登場人物が現れます。作品を純粋なテクストとして読み込むとそうした新たな発見があり、とても面白いです。
将来は高校教員を目指していて、このような文学の面白さを生徒に伝えていきたいです。