日中双方の文学に触れる
日本と中国、双方の文学や言語について幅広く学び、基礎的な知識を身に付けました。
また、漢文訓読の技術や研究の進め方、大学周辺の地域についても学び、4年間の大学生活の基盤を固めました。
日本に大きな影響を与えた中国の文学・思想を理解する中国文学、
漢文を通じて日本の学術を学ぶ日本漢学。
「漢学塾」が原点の本学ならではの、さまざまな時代や分野を専門とする教員が学びをサポートします。
唐詩や「三国志演義」等の文学から、「論語」や諸子百家、朱子学、陽明学等の思想まで興味に応じて学べます。
漢学が日本の知識人にとって素養であった時代の著述に触れ、日本学としての漢学を理解します。
日本文化に影響を与えた中国文学を
理解し、グローバルな人材に。
中国文学、三国志について研究
伊藤 晋太郎 教授
三国志には歴史のイメージがあるかもしれませんが、私が取り組んでいるのは文学としての研究。特に14世紀頃の小説『三国志演義』と周辺作品を対象にしています。この研究を通して中国の多様な文学や文化に触れることができ、それは各時代における中国の思想や価値観を探ることにもつながります。日本の隣国でありビジネスでの結びつきの強い中国ですが、中国語を学ぶだけでは彼らと対等に渡り合うことはできません。背景にある文化や歴史、そして日本との関わりを知ることが、これからの社会で求められているのです。
3年次生(取材時)
大貫 龍之介さん (神奈川県立横須賀大津高等学校 出身)
(神奈川県立横須賀大津高等学校 出身)
日本と中国、双方の文学や言語について幅広く学び、基礎的な知識を身に付けました。
また、漢文訓読の技術や研究の進め方、大学周辺の地域についても学び、4年間の大学生活の基盤を固めました。
中国文学や中国思想について学び、より専門性の高い授業の履修も始まりました。
3年次以降に研究したい分野を定めることができた時期です。
これまでの学びを踏まえ、専門的な視点で中国文学や思想の解釈に取り組んでいます。
特に、『三国志演義』に関する研究書や原文を読み込み、今後の研究の進め方や具体的な方法についても学んでいます。
卒業論文では、『三国志演義』をテーマにこれまであまり着目されてこなかった視点で研究を進めたいです。
関連資料を幅広く読んで知識を付け、論文作成に必要な客観的視点を身に付けたいです。
小川洋子の『博士の愛した数式』です。
記憶が80分しかもたない数学の博士と、家政婦、その息子の3人が、数学を通じて育む、切なくも温かい友情の物語。
慈愛に満ちた関係性に胸を打たれるとともに、学ぶことの美しさ、奥深さを感じることのできる物語です。
『三国志演義』の「桃園結義」に興味があります。
「桃園結義」は史実ではないフィクションですが、当時の中国文学の「桃」表象や思想性を調べることで、『三国志演義』における「桃園結義」の効果や『三国志演義』に通底する思想性について研究したいです。
私たちが何気なく食べる「桃」にも、中国の文化や習俗では非常に重要な意味があり、このような発見が研究の面白さでもあります。