プロジェクトにご協力いただくお二人の先生、概要、スケジュールを紹介します。

ご協力者紹介

夏目 房之介

学習院大学教授夏目 房之介(なつめ ふさのすけ)氏

1950年東京生まれ。青山学院大学卒。漫画、エッセイ、漫画評論を手がけ、NHK『BSマンガ夜話』などTVにも出演。1999年、マンガ評論への貢献で朝日新聞手塚治虫文化賞特別賞受賞。現在、学習院大学大学院教授。著書に『手塚治虫はどこにいる』、『マンガの深読み、大人読み』、『漱石の孫』など多数。

石黒 浩

ロボット学者/大阪大学教授(特別教授)石黒 浩(いしぐろ ひろし)氏

1963年生まれ。大阪大学基礎工学研究科博士課程修了。工学博士。京都大学情報学研究科助教授、大阪大学工学研究科教授を経て,2009年より大阪大学大学院基礎工学研究科教授。ATR石黒浩特別研究所客員所長(ATRフェロー)。社会で活動するロボットの実現を目指し、知的システムの基礎的な研究を行う。2011年に大阪文化賞を受賞。2015年には、文部科学大臣表彰受賞およびシェイク・ムハンマド・ビン・ラーシド・アール・マクトゥーム知識賞を受賞。2013年より大阪大学特別教授。主な著書に『ロボットとは何か』(講談社現代新書),『どうすれば「人」を創れるか』(新潮社)、『アンドロイドは人間になれるか』(文春新書)など。

プロジェクト概要

プロジェクトは、“漱石アンドロイド”を作成する過程である<第1部>と作成後に教育現場などで活用していく<第2部>とに分かれます。

<第1部>“漱石アンドロイド”ができるまで

様々な調査を通じて得られたデータや情報をもとに、“漱石アンドロイド”を作成。イメージの中にある“漱石像”を、実際に再現します。

  • (1)

    漱石の足跡を改めて辿る

    伝記的調査・研究―漱石の身体性に関する研究(音源の調査など)や漢詩文の素養が作品に与えた影響などについて、学生による、実地調査も視野に入れ、改めて研究します。
  • (2)

    “漱石アンドロイド”の「声」

    “漱石アンドロイド”の音声は、漱石のご子孫にあたる夏目房之介氏にご協力いただきます。房之介氏の声から「音素」(音の素)を抽出、解析し、アンドロイドの「声」を創作していきます。
  • (3)

    朝日新聞社所蔵の「デスマスク」

    朝日新聞社は、漱石関連の資料を数多く所蔵しています。中でも、漱石の「デスマスク」はとても貴重な資料です。その「デスマスク」を3Dスキャンして、“漱石アンドロイド”の「顔」を作り出します。

<第2部>“漱石アンドロイド”ができてから

作成された“漱石アンドロイド”には、講義や授業用のプログラムを開発し、搭載予定です。漱石作品の朗読や作品解説、また漢詩の鑑賞方法などのコンテンツ作成も行う予定です。

  • (1)

    大学・高校・中学での講義、授業展開

    講義用・授業用のプログラムを作成、搭載。大学での講義は、文学部だけでなく国際政治経済学部の学生も受講できる特別講義を予定しています。
  • (2)

    漱石の作品や漢詩の朗読及び解説、作品鑑賞

    “漱石アンドロイド”が漱石作品を朗読し、解説。また、漢詩についても、朗読や作品鑑賞を教えるプログラムも開発予定です。
  • (3)

    講演会での講演

    本学の創立140周年記念式典で、“漱石アンドロイド”が講演を行う予定です。

報告書

漱石アンドロイドの活動

2022年度

時期 内容
3月 18日~8月31日 ロボット展「きみとロボット ニンゲンッテ、ナンダ?」に出展
6月 12日 ロボット展にて朗読イベント(デモデー)
19日
20日 〃   ※ラジオ番組出演
11月 30日 大学での特別授業実施
12月 1日
16日 附属高校生徒向け模擬授業で朗読披露
3月 25日 新宿区夏目漱石コンクール表彰式登壇 祝辞披露(新宿区立漱石山房記念館にて開催)

2021年度

2020年度

2019年度

2018年度

2017年度

2016年度