レオン・ド・ロニーと19世紀欧州東洋学 ―旧蔵漢籍の目録と研究―

レオン・ド・ロニーと19世紀欧州東洋学
 ―旧蔵漢籍の目録と研究―

レオン・ド・ロニーと19世紀欧州東洋学―旧蔵漢籍の目録と研究―
(日本漢学研究叢刊 1)

編者:二松学舎大学日本漢学研究センター
発行年月日:2021年3月25日
A5版 420頁

『レオン・ド・ロニーと19世紀欧州東洋学 ―旧蔵漢籍の目録と研究―』紹介

 レオン・ド・ロニー(1837-1914)は、日本学・中国学の研究で知られる19世紀後半の東洋学者である。スタニスラス・ジュリアン(1797-1873)とアントワヌ・バザン(1799-1863)から中国学を学び、後に独学で日本語を学んだ。1862年に文久遣欧使節がフランスを訪れた際に通訳を務め、福沢諭吉・栗本鋤雲・福地源一郎などと親交があった。
このレオン・ド・ロニーの旧蔵書が現在フランスのリール市立図書館に所蔵され、漢籍は510点強を数える。それらにはスタニスラス・ジュリアンやその師ジャン=ピエール・アベル=レミュザ(1788-1832)から継承されたものも含まれ、またそれぞれの書入れも散見され、貴重な資料群となっている。
本書はこのレオン・ド・ロニー旧蔵漢籍全体の目録(欧文・和文2種)と、それに関連する論考6篇を収録する。この目録によって、日本人のコレクションとは蔵書の傾向が大きく異なること、日本には伝来していない漢籍が多数あること、などが確認され、同じ漢籍であっても日本に伝来したのとは版元が異なることも判明した。本書は漢籍研究に新たなる視点を提供するものである。【「日本漢学研究叢刊」発刊の辞 より】(抜粋)
近年、二松学舎大学では、私学として建学の精神を闡明にすべく、漢学塾以来の伝統に根ざして、「日本漢学」の研究教育に関するさまざまな取り組みを行ってきた。「日本漢学」とは日本において漢字漢文を通して獲得しまた自ら表現した学術文化の謂いである。人文学が哲学・史学・文学に分化する以前の「漢学」という枠組みを敢えて掲げることによって、過去の蓄積を基盤としながら、国際的・学際的な新しい研究領域を開拓することに我々の意図がある。……最新の研究成果や各種情報を世に問うべくここに新たに「日本漢学研究叢刊」を発刊することとなった。魅力ある継続的な刊行物とするために、国内外の関係各位のご支持とご協力を願う次第である。

目次

  • 「日本漢学研究叢刊」発刊の辞町 泉寿郎
  • フランス日本学とレオン・ド・ロニー――その日本学専門家としての貢献―Willy F.Vande Walle
  • レオン・ド・ロニー旧蔵資料からみる19世紀日本町 泉寿郎
  • 近代ヨーロッパと中国学―レオン・ド・ロニーの漢籍コレクションを通して牧角 悦子
  • レオン・ド・ロニー旧蔵漢籍の書入れについて田中 正樹
  • イエズス会士によるヨーロッパへの『孟子』紹介と翻訳の実情井川 義次
  • レオン・ド・ロニー旧蔵漢籍とその周辺清水 信子
  • レオン・ド・ロニー関連年表
    Le catalogue du fonds chinois de la bibliotheque de Leon de Rosny
    Nobuko shimizu et Mathias Vigouroux
  • Index/索引/分類別漢籍数
  • リール市立図書館所蔵レオン・ド・ロニー旧蔵漢籍目録清水 信子
  • 著者紹介/あとがき