山田方谷研究会
山田方谷(1805~1877)は、幕末の陽明学者であり、藩財政や幕政に関与した経世家として知られるが、その文が精読される機会はあまり多くない。山田方谷の文の訳注を目標にして、山田準編『山田方谷全集』を底本に用いて、隔月で輪読会を開催している。
漢学塾研究会
日本近代の学術・教育の諸問題を歴史的に考察する上で、近代化を主導した官学を補完する漢学塾の存在は有効な研究対象である。本学に残された漢学塾・専門学校時代の資料や三島中洲・山田準らゆかりの漢学者を中心に、隔月で研究会を開催している。
四書註釈書研究会
日本中世儒学の集大成者と目される清原宣賢(1475~1550)の数多くの抄物は、明経道における学問伝承の基礎の上に、宋元明の新儒学を吸収しており、次代の儒学の展開を考える上でも極めて重要な意義を持つ。宣賢の抄物の輪読会を月例で開催している。
発心集輪読会
日本中世の隠者鴨長明は『方丈記』の作者として知られるが、他に仏教説話集『発心集』、歌論書『無名抄』等を同じ日野の草庵中に執筆した。そこでこの輪読会では、長明の信仰と文芸の関係を『発心集』を中心に読み解いていこうとしている。大学院生を核として、夏季・春季休暇を利用し地方研究者にも参加してもらっている。
大河内文書研究会
高崎藩の最後の藩主大河内輝聲(てるな)(1848~1882)は、来日した清国人たちと交流して厖大な筆談録を残したことで知られている。先般、王宝平教授の主編により、中国・浙江古籍出版社から全8冊からなる『日本蔵晩清中日筆談資料-大河内文書』(カラー影印)が刊行され、大河内文書の全容が公開された。そこで佐藤保顧問・王宝平教授と大学院生らによる資料読解の研究会を開始した(隔週開催)。