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二松学舎新聞

タブロイド版
6ページ
年3回発行(5月、10月、1月)

二松学舎新聞 第83号 2021.01.25

1面

年頭所感

グローバルに活動する人材育成 カリキュラム改革を推進  学校法人二松学舎理事長 水戸 英則

謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
二松学舎は144年目の年を歩み始めました。引き続き新型コロナウイルスは猛威を振るっていますが、有効なワクチンや治療薬等が確立し、普段の生活が戻ってくるものと確信しております。
昨年来のコロナ禍において、教職員一丸となり、初めて直面するさまざまな課題に挑戦し、困難を乗り越えてまいりました。学生・生徒やその保護者の皆さまには、修学や学校生活についていろいろとご心配されたことと思います。学校法人しても、大学生の生活支援のための給付金・奨学金や家庭通信環境整備資金の支給など、数々の支援措置を取らせていただきました。
さて本学の長期ビジョン「N‘2030 Plan」も今年で4年目に入り、ここに掲げる建学の精神に基づいた人材の育成、すなわち、日本に根差した道徳心を基に、良質の知識と英語・中国語等語学力を身に付け、我が国の歴史と文化を理解し、かかる知識を背景として、よりよき社会を実現する目標を持って、グローバルに活動するたくましい人材の育成実現のため、「2030年教育体制」の構築を目標にカリキュラム改革を進めております。
本年の主要事業計画について、大学では、文学部に社会歴史系学科の新設を検討中です。また、2022年度に予定されている新カリキュラム導入に向けた諸準備や、ICT教育環境の拡充として学生一人1台PC体制の開始やWithコロナ時代の学生支援、就職支援の拡充・強化、また大学の使命の一つである産業界、地域社会等との連携強化を図ってまいります。
両附属高等学校では、引き続き進学実績の向上を図るため難関大学への入学実績の引き上げ、生徒募集力の強化、コロナ禍における生徒・保護者満足度向上、奨学金制度の見直しと効果的な運用を、また、附属柏中学校では、生徒募集対策の見直し・特待生制度の改善、コロナ禍における生徒・保護者満足度の向上などを図ってまいる所存です。
法人部門では、ガバナンスの充実・強化策として、ガバナンスコードの策定・公表、重要な使命である財務の安定的な管理・運営、将来の教育環境整備等に活用するための恒常的な寄付金募集体制の強化、また、改革総合支援事業の制度の仕組みの共有を通じた補助金の獲得、規程に基づきリスク管理を徹底した慎重な資金運用、法人財務格付の実施等により各種改善を図り、長期ビジョンの最終目的である本学のブランド力の向上、各設置校の志願者・入学者の増加・安定に結び付けていきたいと考えております。
引き続き皆さまのご支援・ご協力をお願いいたします。

新しい日常生活に対応 学生への教育・指導も変化 二松学舎大学学長 江藤 茂博

あけましておめでとうございます。
旧年中、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、教育研究機関としての機能が十分に果たせたわけではありません。それでも、全教職員の協力体制の下、教育の場を守ることに努力を重ねてまいりました。また、感染拡大下の社会環境は大きく変化し、日常生活もこれまでの経験にはない光景と出くわすことになりました。
感染者数が毎日報道されて、目に見えないリアルさに取り込まれながらも、現場の混乱する映像が差し向けられると、数字とはやや異なった緊張感が生まれてしまいます。そうした数字や映像が繰り返される中、例えば大学教育で話題となった、数理データサイエンスやAIそして国際化は、どのように役立つのか、そこにはどのようなリスクがあるのかを、この社会環境の変化の中で考えさせられる日々でした。
皆さま方におかれましても、ご健康に留意されながら、アフターコロナがもたらす新しい日常に向けての着実な歩みをご用意していただきたいと、切に願います。
商店街がショッピングモールに再構築され、町の商店はモールと紐づけられたコンビニに統合され、銀行窓口はネット上に開かれることになりました。こうしたこの半世紀ばかりの変化の中で、教育機関だけが同じ姿で残るわけがありません。
以前に、私がとても狭いキャンパスなので三分の一の授業は通信制で配信し、授業及び授業外のコミュニケーションスペースに配分すべきだと言っても、誰も耳を貸さなかったものですが、アフターコロナの新しい日常では、こうした形態がやや現実味を帯びてきたのかもしれません。授業の半分程度は、国内外の大学等からの授業や講演で学び、残りは、教員からの指導が行き届く少数の学生たちとの丁寧な授業を配置する。まさに、これは二松学舎の出発期にあった塾教育に他ならないのではないか、と。
そこまですぐに変化することはありませんが、来年度より中国の大学からの授業をオンラインで受講できるように準備しています。もちろん、オンラインで教育のすべてが済ませられる訳ではありません。しかし、オンラインやオンデマンドは教育に効果的な活用ができるはずです。
学生を育てるために努力を惜しまない結果としての、大学の変化は繰り返されてきましたが、一般に卒業生というものは、大学に自分たちの頃と変わらないものをつい探し求めてしまいます。一種のノスタルジーなのですが、ショッピングモールの中の駄菓子屋のようにはなりたくないものです。
文学部に「歴史文化学科(仮称)」設置へ
激しく変動する現代社会、大学に対し、予測不能な時代を生き抜く人材の養成が求められている。こうした情勢を踏まえ、本学の学びの多様性を図るため、2019年度から、学部学科改組として検討が続けられてきた、文学部の新学「科歴史文化学科(仮称)」について、20年12月22日に開催された理事会で、設置への手続きを進めることが承認された。
今後は、本学のこれまでの教育・研究活動の実績に基づき、新たな学びを提供する学科として、設置に向けて準備が行われていく。
SNSの安全な使い方学生に向けて講演会を開催
授業がリモート中心となるなど、これまで以上にインターネットとの関わりが深くなっている学生に対し、啓発活動の一環として、2020年12月10日、九段1号館中洲記念講堂で、「ソーシャルメディアの安心・安全な使い方」をテーマに講演会が開催された。
ITジャーナリストの髙橋暁子氏を講師に迎え、大学生が置かれているネット環境やゲーム依存症などのネット依存、SNSコミュニケーションで生じるさまざまなトラブルや、SNSを通して大学生が狙われやすい詐欺被害などの具体的な事例を提示しながら、普段から身に付けておきたい習慣やトラブルの対処方法について詳しい説明が行われた
当日は、文学部1年生2名、2年生から4年生各1名、国際政治経済学部4年生1名の計6名も参加し、スマートフォンのゲームにはまり、食事中などでも止めることができず、日常生活に大きな支障をきたすようになってしまった友人の話や、Twitter上で目にした誹謗中傷のやり取りなど、自身の体験談を語った。
この講演会は、新型コロナウイルス感染防止対策として聴講者なしで実施。当日の様子を撮影した動画を両学部教員に配布し、基礎ゼミナール等の授業で活用していく。

2面

年頭所感

奇禍を奇貨に変えて 二松学舎大学付属高等学校長 本城 学

新年明けましておめでとうございます。
昨年は、新型コロナ禍の中で、3月から5月の臨時休校(5月は遠隔授業)に加え、感染防止対策としてマスク、フェイスシールド、机上パーティション等の使用、個人個人の毎日の検温、入校時の手指消毒やサーモグラフィーによる体温チェック、換気のための窓開放、校内(手すり・ドア・机など)のアルコール消毒など、学校運営も大きな影響を受けてきました。そんな中、夏・冬の長期休業日数を減らして授業時間を確保し、各種行事は、例えば映像・作品展示方式の文化祭、2分割・無観客方式の体育大会など、「新しい生活様式」に対応した工夫に基づく教育活動を行ってきました。
おかげさまで、生徒、保護者の皆さまと教職員の一致団結した協力のもと、「学び」を止めることなく、現在行える最大限の教育活動を実施することができました。
特に導入4年目となっているICT機器のタブレット端末活用教育は、コロナ禍の中の遠隔授業では大変大きな力を発揮しました。これらのさまざまな経験は、本校の生徒・教職員にとって大きな財産の一つにもなりました。粘り強く、コロナ禍という奇禍を奇貨に変えていきたいと考えています。
一方、目を広く転じれば、今回の感染症への対応を含め、種々の技術革新による社会の変化、地球規模での持続可能な社会の実現等、社会が大きな変革期となっていることには変わりありません。従って、生徒たちには、基礎・基本の知識や技能の修得に加え、変化に対応できる柔軟な応用力や創造性、そして困難にも粘り強く立ち向かっていく精神などがより一層求められています。
今年も、生徒には学習を中心とし、さらにクラブ活動や学校行事を加えた「三兎を追う高校生活」を、「新しい生活様式」の中で最大限に追求し、人格を磨いていってほしいと願っています。
教職員全員、一丸となって、建学の精神や伝統の校風を大切にしながら、「心を育て学力を伸ばす」教育を推進してまいります。本年もよろしくお願いいたします。

活気ある学校 二松学舎大学附属柏中学校・高等学校長 芝田 周一

謹んで新春のお慶びを申し上げます。
本年が新型コロナウイルスの感染も収束に向かい、平穏な日常と笑顔が戻るような良き年になりますよう、衷心より祈念申し上げます。
昨年は3カ月に及ぶ休校期間中、本校は「学びを止めない」を合言葉に全校生徒対象にオンライン授業をスタートさせました。加えて、10月からは放課後学習センターを開設し、図書室(ラーニングコモンズ)を中心に多くの生徒が熱心に学習しています。特に中学生と高校1年生は必修です。これは学習習慣の確立と主体的な学習姿勢の養成が主な目的です。
2020年度の大学入試は総合型選抜入試の拡大により、知識のみが問われるだけでなく主体的に学習に取り組む姿勢などが求められるようになってきています。その内容はわれわれがかつて経験した大学入試とは大きく違い、知識を暗記し回答欄に答えを埋め込む「ジグソーパズル」型から、一つ一つのピースを自由な発想で組み立てる「レゴ」型への転換です。一つの答えではなく課題をどう解決に導いていくか、その知識プラス発想力や表現力が問われるのです。
私は4年前の着任時に、授業だけでなく学校行事や部活動の活性化を本校教員・生徒に訴えてきました。その結果、それぞれの特別活動は活発になり、成果をあげるようになりました。
運動部はコロナ禍で活動が大きな制限を受けましたが、ハンドボール部が全国選抜の千葉県代表に選考されました。陸上部も県大会上位入賞を複数の種目で果たすなど、それぞれの部が実績を上げました。
文化部でも書道部が全国学生比叡山競書大会で「伝教大師賞(最高賞)」を受賞しました。その他「吹奏楽・演劇・軽音」部などが活躍しています。
また、今年度はコロナ禍で中止でしたが、語学研修も活発で、多くの生徒が長短はありますが、イギリス、オーストラリア、カナダなど海外で積極的に学んでいます。
今年も生徒全員が期待の登校、満足の下校ができるような活気ある学校を目指していきます。
附属高校  感染防止対策を徹底 内容工夫し体育大会
2020年11月24日、「武蔵野の森総合スポーツプラザ」(東京都調布市)のメインアリーナで附属高等学校体育大会が実施された。新型コロナウイルスの影響で開催が危ぶまれたが、体育科の教員が中心となり感染防止対策を第一に開催方法を検討し準備を進め、生徒一人一人が感染予防に努めた結果、開催できることとなった。
大会は感染防止対策として、午前中に3年生、午後に1・2年生と分割型で実施した。また、入場は生徒、教職員だけとし、保護者にはWeb配信で見てもらうという新たな試みも行った。
会場入り口に設置されたサーモグラフィーで体温を確認し、入場者全員が体調チェックリストを提出。さらに、競技時以外は常にマスクを着用し、競技の際も必要に応じてマスクを着け、手指の消毒も徹底して行った。
何よりも大きな変更点は、生徒同士が密着してしまう一部の競技種目を、非接触型の競技に変更したことである。今回新たに行った「ピンポンリレー」は、卓球ラケットの上にピンポン玉を乗せて、2つの三角コーンを回るコースをリレーで10人につないでいく競技。一見簡単そうに思えるが、ピンポン玉の予測不能な動きに翻弄(ほんろう)され悪戦苦闘する生徒の姿も見られた。走る速さだけではなくバランス感覚が試される面白い競技だった。
各学年、全ての競技で手に汗握る見応えのある戦いを繰り広げ、特に3年生は最後の体育大会ということもあり、クラスの団結力の強さを見せてくれた。
体育委員をはじめ、競技の準備や運営に当たった各クラブの生徒、消毒を担当した保健委員、美化委員ら、多くの生徒の協力もあり、今年度の体育大会も無事成功に終わった。例年とは異なる環境での実施となったが、新しい可能性を感じさせる体育大会となった。
附属柏高校  全国学生比叡山競書大会 城戸凛さんが伝教大師賞
全国学生比叡山競書大会にて本校3学年の城戸凛(きど・りん)さんが最高賞の「伝教大師賞(学生の部)」に選ばれた。城戸さんは受賞に当たり「審査をしてくださった皆さま、日々温かく指導してくださっている先生方、そして家族に心から感謝しています」と話す。小学校2年生から書道を始め、本校でも書道部で活動している城戸さん。伝教大師賞を受賞して「名誉ある賞を頂き、大変光栄に思っております。受賞の知らせを聞いた時は、驚きとうれしさでいっぱいになりました。私は小学校2年生から書道を習い始め、最初の頃は思うように書けず諦めてしまったり、何度もやめようと思ったりしましたが、先生が熱心に指導してくださったおかげで、自分の納得のいく作品を作り上げることができました」と語った。
柏高等学校書道部は月曜日から金曜日の放課後活動している。現在は約25名の部員が所属し、比叡山競書大会の他、大津市議会議長賞や高円宮日本武道館書写書道大展覧会など多くの大会に積極的に参加。入賞し活躍の場を広げている。
また、今年度は中止となってしまったが、秋の文化祭では校舎中庭の広場で書道パフォーマンスを行っている。部員たちははかまを着て大きな紙に数名で音楽に合わせ、毎年部員が選んだ文字を書く。全身を使いながらのパフォーマンスは机での書とは異なり全体のバランスやスピード感が要求される。また部員同士の動きなども合わせる必要がある。書道部は毎年見事なパフォーマンスで多くの観客を魅了している。柏高等学校では今後も書道部の活躍に大きな期待を寄せている。
城戸さんは「これからも大好きな書道と向き合い、この名誉ある賞に恥じないよう、日々精進していきます」と話していた。城戸さんのように書道を通じて自己研さんに励む生徒は多い。文字を通して自分を見つめるという行為は、自分の内面と向き合いながら表現力を鍛える行為であり、今後の自分の経験が文字を豊かにするということもあるだろう。生徒たちは柏高等学校での「書道を通じた学び」をこれからも継続していく。

3面

附属柏中学校  知恵を出し合い学校行事開催 「合同体育」や「映画祭」
附属柏中学校では新型コロナウイルスの影響で、予定していた体育祭、文化祭が中止となった
今年度はクラスの友人たちに会えない時間が長かった分、学校行事を楽しみにしている生徒が多くいた。そこで、生徒が楽しみにする学校行事をなんとか開催できないかと生徒と教員が一緒に考え、体育祭は3学年合同の「合同体育」、文化祭(松陵祭)は「松陵映画祭」として二つの代替行事を開催した。
「合同体育」は10月29日、附属高校が柏キャンパスに所有する人工芝グラウンドで行われた。十分な感染予防対策を行いながらできる「ラジオ体操」「宅配便レース」「クラス対抗リレー」などを実施し、生徒たちが全力で競技に取り組んだ。特に、3年生は、プログラムの最後に全学年で行った「やってみよう!ダンス」で渾身のパフォーマンスを披露。さまざまな学校行事が中止される中、全員での楽しい思い出ができるようにと学年合同で取り組んだ練習の成果をみせた。
また、文化祭の代わりに行われた「松陵映画祭」では、各学年や部活動、有志団体などで短い動画を制作。3年生の発表を皮切りにそれぞれが発表を行った。
各学年の動画では、1年生は「論語・漢詩の群読」、2年生は「京都・奈良のプレゼンテーション」、3年生は「自問自答中間発表」という探究活動の成果やクラス単位での群読を披露。これらは、中学校で土曜日に行っている探究活動を動画にまとめたもの。この活動は、グループワークによる意見交換や資料作り、調査、話し合いの中での発見や発表を大切にしている。本年度はiPadのカメラに向かって発表するという形となった。生徒たちは緊張しながらも堂々と発表を行った。
コロナ禍で、行動にさまざまな制約が設けられている中、何かをやり遂げようと考え、努力し、成功へ導いた経験は、生徒たち一人一人の心に残るものになった。
附属高校卒業生 大江竜聖投手 巨人軍優勝に大きく貢献
附属高等学校の卒業生で読売巨人軍の大江竜聖(おおえ・りゅうせい)投手が素晴らしい活躍をみせた。大江投手はプロ年目の今季、サイドスローに転向。43試合に登板し、防御率3.11の好投でプロ初勝利を含む3勝9ホールドをマークして巨人軍優勝に大きく貢献した。
大江投手は、2014年、附属高等学校野球部初の全国高等学校野球選手権大会(夏の甲子園)に出場、1年生ながら抑えの投手として活躍した。さらに翌年の第87回選抜高校野球大会(春の甲子園)では先発投手として出場。16年、ドラフト6位で読売巨人軍に入団した。
今年は、附属高等学校から新たに秋広選手の巨人軍入団が決まり、先輩後輩両選手の今後の活躍が期待される
大江投手のメッセージ
来季への抱負
昨シーズンはとても良い経験ができました。7月に一軍に昇格して以来、日本シリーズまで登板を続ける事ができました。2021年はさらにレベルアップしなくてはいけませんが、一番大きな目標は30ホールドです。そのためには昨年の課題だった四死球の多さ、スタミナ不足を改善したいと思います。
秋広優人(あきひろ・ゆうと)選手入団について
高校の後輩が同じチームに入団することが決まって、大変うれしいです。昨年1月に高校で自主トレをやらせていただいた時にあいさつを交わしましたが、やはり身長が高くてうらやましいなあと感じました。投手と野手で違いますが、後輩に負けないように頑張ります。
在校生へのメッセージ
在校生の皆さんも昨年から新型コロナウイルスの影響で、日常生活、勉強、部活で大変な思いをしていると思います。私たちプロ野球選手も困難な状況の中でも工夫してトレーニングを積み、何とか昨シーズンを乗り切る事ができました。皆さんも、制限された中でも充実した生活を送れるよう頑張ってください。
附属高校野球部・秋広選手 巨人軍と仮契約
 2020年10月26日のプロ野球ドラフト会議で読売巨人軍から5位指名を受けた、附属高等学校野球部の秋広優人選手が、昨年11月22日、読売巨人軍と仮契約を結んだ。
 秋広選手は身長200㎝の長身。2年生から、長い腕を使った角度のある投球を武器に、投手としてチームを牽引してきたが、それ以前から、打者としても活躍。左のスラッガーとして高校通算23本の本塁打を放っている。
ドラフト指名後の会見で「指導してくれた監督に恩返しができるよう頑張ります」と意気込みを語った秋広選手。11月22日には、内野手として巨人軍と仮契約を結んだ。
 附属高等学校卒業でプロ野球選手には、広島東洋カープで活躍中の、球界を代表するスラッガー・鈴木誠也選手がいる。また、同じ巨人軍には、今季中継ぎ投手として活躍、チームの優勝に大きく貢献した大江竜聖投手も。
 附属高校の先輩に続き、活躍が期待される。

4面

〈産学連携〉よい仕事おこしフェア 古関裕而作曲の「学生歌」披露
二松学舎大学と包括的連携に関する協定を締結している「よい仕事おこしフェア実行委員会」主催の「2020〝よい仕事おこし〟フェア」が羽田イノベーションシティ(11月5日~6日)とWebサイト(11月5日~12月25日)を組み合わせて実施され、江藤茂博学長が開会式に参加した。
羽田の会場では、「古関メロディーで日本を繋ごうプロジェクト」の映像も公開された。これは同委員会が東京新聞と共催で、NHK連続テレビ小説「エール」の主人公のモデル、古関裕而氏による作曲の校歌や応援歌をその学校の生徒らに歌ってもらうというプロジェクト。制作された映像は、会場での公開とともに、福島市の古関裕而記念館に寄贈された。
戦後、二松学舎専門学校が新制大学に移行した折に、当時専門学校生だった雨海博洋名誉教授を中心に作られた二松学舎の「学生歌」も古関裕而氏の作曲(作詞は当時の国文科教・授森本治吉氏)。「学生歌」を応援歌として歌い継いでいる附属高等学校野球部の生徒たちがこのプロジェクトに参加し歌声を披露した。
ホームカミングデー Web上に特設ページ
新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、2020年度のホームカミングデーは、卒業生をキャンパスに招いての開催を中止し、Web上に特設ページを開設して実施された。
ホームカミングデー特設ページには江藤茂博学長、二松學舍松苓会(大学同窓会)廣田克己会長によるあいさつ動画や、国文学科・磯水絵教授、山崎正伸教授、中国文学科・牧角悦子教授、国際政治経済学科・押野洋教授、白石まりも教授による卒業生へのメッセージ動画が公開された。
また、今年度の特別企画として開催された「私の日常〝ワンシーン〟Web写真展」には、幅広い年齢層の卒業生から風景やお気に入りのお店、趣味の作品、ペットのかわいい姿など、個性豊かな写真が数多く寄せられた。
卒業生への大学の近況報告ページでは、「N’2030 Plan」や「二松学舎大学Over View」、広報誌『學』Web版や、大学紹介動画「大学キャンパスツアー」、「大学立地紹介」も掲載されている。

5面

国際政治経済学部 入学準備教育「特別講演会」開催
2020年12月19日、九段1号館の中洲記念講堂で、国際政治経済学部入学準備教育「特別講演会」が開催された。この講演会は、読解力総合型入試、外国人留学生特別入試(秋季)ならびに学校推薦型選抜入試手続者を対象に、大学で学ぶ意欲をより一層高めてもらおうと、新型コロナウイルス対策を十分に行った上で実施され、96人が参加した。
中山政義学部長の開会の挨拶に続き、国際政治経済学科・戸辺玲子専任講師による講演「マイナスの価格は『ありえない』のか?-大学の学びとつなげて考える-」が行われた。
戸辺講師は、2020年に入り、新型コロナウイルスの世界的な流行が金融市場に与えた影響について、ニューヨークダウ平均株価の推移を示すグラフや日本経済新聞の記事などを見せながら、原油先物取引における需要と供給の関係について解説。参加者たちは、高校での授業とは異なる大学の講義に真剣な表情で耳を傾けていた。
戸辺講師は、理論は世の中で起きていることを解明するために作られている。大学で理論に触れ、現象を理解し、説明できる力を身に付けてほしいと語った。
国際交流センター 九段5号館に移転
2020年12月15日、二松学舎大学国際交流センターが九段5号館の5階に移転し、リニューアルオープンした
九段5号館のエレベーターを降りると壁面に大きな世界地図を配した開放的な交流スペースがあり、外国人留学生と日本人学生との交流などを行うことができる。書架には留学や外国語の学びに関するさまざまな書籍や資料が配架されており、自由に閲覧できるようになっている。
また、国際交流センターの事務室には、海外経験豊富で外国語が堪能な職員と留学カウンセラーが常駐。日本人学生の留学に関する相談や、外国人留学生のさまざまな相談などにいつでも対応できる。
教育研究振興資金
学校法人二松学舎は、大学、附属高等学校、附属柏中学校・高等学校の諸施設設備の充実を図るため、2007(平成19)年12月から「二松学舎教育研究振興資金」の募金活動を行っています。
二松学舎教育研究振興資募金
募金状況は、2020年12月31日現在、総額664,938,894円となりました。ご協力にこころより感謝し、厚く御礼申し上げます。
大学のコロナ禍対応支援金
二松學舍松苓会 2,000,000円
二松学舎「教育研究振興資金」 募金のお願い
学校法人二松学舎では、事業推進と安定した発展のため、恒常的に「二松学舎教育研究振興資金」の寄付金募集を行っております。
この募金は、寄付金の使途を指定することができ、さらに、税制上の優遇措置が受けられます。
銀行振り込み、郵便振り替え、インターネット(クレジットカード、コンビニ、Pay‐Easy)によるお申し込みが可能です。お申し込み方法の詳細につきましては、本学ホームページをご覧ください。
何とぞ、募金活動の趣旨をご理解いただき、格別のご支援を賜りますようお願い申し上げます。
【お問い合わせ】 企画・財務課 (電話)03(3261)1298

6面

渋沢栄一『論語と算盤』から生まれる未来」 何を学び、どう生きるべきか
「朝日教育会議2020」ネットライブ配信
2020年12月12日、二松学舎大学九段1号館の中洲記念講堂で、「渋沢栄一『論語と算盤』から生まれる未来」をテーマに、「朝日教育会議2020」(朝日新聞主催・二松学舎大学共催・埼玉県深谷市協力)がインターネットライブ配信で開催された。
新1万円札(2024年発行)の肖像となる渋沢栄一は、創立者三島中洲との縁が深く、二松学舎第三代舎長を務めた。
今回のフォーラムでは、渋沢の『論語と算盤』に焦点をあて、見えない未来を豊かにするために私たちはそこから何を学び、どう生きるべきかを考えた。
第1部、渋沢史料館(渋沢栄一記念財団)館長・井上潤氏による基調講演「『論語と算盤』に至る足跡、二松学舎と渋沢との関係」では、論語(道徳)と算盤(経済活動)を両立させることで社会が繁栄、事業が持続するという考えのもと、大きな功績を残した渋沢栄一の生涯を振り返った。
第2部では、「渋沢栄一と三島中洲・二松学舎 ~『論語と算盤』から現代の二松学舎教育に繋がるもの~」と題し、本学文学部中国文学科・町泉寿郎教授が渋沢栄一と創立者・三島中洲の交流について語った。
第3部では、埼玉県深谷市の渋沢栄一アンドロイドと、本学の漱石アンドロイドが共演。漱石アンドロイドの紹介で、渋沢栄一アンドロイドによる「道徳経済合一説」の講演が行われ、続く大阪大学大学院基礎工学研究科・石黒浩教授による講演「渋沢栄一、夏目漱石アンドロイドが目指すもの~未来を現実にするイマジネーション~」が行われた。
第4部のパネルディスカッションでは、コーディネーターに朝日新聞大阪本社生活文化部長・吉村千彰、パネリストには、講演者の井上館長、石黒教授、町教授に加え、今年2月から放送される、渋沢栄一が主人公のNHK大河ドラマ『青天を衝け』で脚本を担当している大森美香氏がオンライン参加し、「今渋沢に注目が集まる意味」「現代に通じる渋沢の理念とは」などについて活発な討議が行われた。
朝日教育会議2020
10の大学と朝日新聞社が協力し、「教育の力で未来を切りひらく」をテーマに、さまざまな社会的課題について考える連続フォーラム。
近隣施設の整備進む 通学・通勤が安全・快適に
二松学舎大学および附属高等学校近隣の施設整備が進み、在学生・在校生にとっても通学環境の改善が進んでいる。
麹町消防署九段出張所跡地を含め、2019年から改修工事が進められていた靖国通りの千鳥ケ淵側歩道に面した「九段坂公園」は、2020年3月に工事が完了。土地の傾きや段差が解消され、桜の時期のイベントスペースなどに利用される広場空間や、バリアフリーの園路、千鳥ケ淵の眺望などが楽しめるベンチなどが設けられ、明るい公園へと生まれ変わった。千鳥ヶ淵緑道と連続する歩行動線が整備され、靖国通り側は、歩道と連続して歩行空間が拡充。通学・通勤がより快適になっている。
また、本学九段キャンパス最寄駅の一つであるJR飯田橋駅では、停車する列車とホームの間に大きな段差があり、乗客の乗り降りに危険な状態が長年続いていたことから、15年8月から行われていたホームの移設工事が20年7月に完了。7月12日から、急カーブを解消した新ホームと新西口駅舎で営業が開始された。
ホームのカーブだけでなく、5年間にわたって使用されていた不便な西口仮改札から、新しい改札口が利用できることになり、JR飯田橋駅を利用する学生や生徒の通学環境も向上した。
本学では、新駅舎のオープンに合わせて、同年9月1日、改札内コンコースに二松学舎大学の電飾駅看板を掲出した。ホーム階からのエスカレータ―を上がってすぐの壁面に掲出された看板は、本学PRポスター等で使用されている周年の木をモチーフにした、カラフルで明るいデザインとなっている。
21年1月6日には、もう一つの最寄駅、JR市ヶ谷駅の改札内コンコースにも同じデザインの電飾駅看板が掲出された。
私の一冊43
『深夜特急』 附属高等学校 英語科教諭 神戸竜二
 心を揺さぶる本、人によって本の好みはさまざまだと今の年齢になって改めて感じるようになった。だからこそ、自分の周りの人と共通の本の話題で盛り上がったときには喜びがあり、それが自分のクラスの生徒相手だとなおのこと、教員になって良かったと思う瞬間だ。
 そんな私が紹介する一冊は、私が英語科教諭という今の職業を目指すきっかけなった大学時代のアジア放浪の旅に関係する本である。
 沢木耕太郎の『深夜特急』はインドからイギリスまでをバスだけを使って旅をしようと日本を飛び出した主人公が、ストップオーバー付きの航空券で香港とバンコクを経由しつつ、さまざまな人や事件に出会いながら目的地のロンドンを目指すという紀行(冒険)小説である。
 当時、この本は私に、ガイドもルートもなくバックパック一つで、心の赴くままにコマを進める旅があってもいいのだということを教えてくれただけでなく、大学の教科書には決して載っていないリアルな世界に自分自身をつなげてくれるものであった。
小説の中でも旅のスタート地点であるインドにたどり着くまでの話、つまり、香港やバンコクの章に魅せられた私は、自分自身も大学を休学しアジアを放浪することを決めた。
20代の大学生が海外を1年近くもふらふらできること自体、ありえない幸福なのだと実感しながら、その地に生きる人々とのやり取りが教員としての私の原点になっている。
『深夜特急』沢木 耕太郎著(新潮社)