2009年12月、「曹操の墓」発見のニュースが再び世間の目を「三国志」に向けさせたことは、まだ記憶に新しいことと思います。また、近年は曹操を主人公とした漫画『蒼天航路』(漫画:王欣太・原案:李學仁)が人気を博し、その影響から、曹操や、彼の築いた魏をひいきにする「三国志」ファンが増えました。もはやブームという言葉では片付けられないほどわが国の一文化として定着した感のある「三国志」ですが、その中でも、今かつてないほどに曹操が注目されているといえるのではないでしょうか。
そこで、2010年度の二松學舍大学文学部シンポジウムは「三国志」の英傑の中でも抜きん出た存在である曹操をテーマとし、その人物像について、時代や国を往き来しながら多角的にアプローチします。