各学部・学科ホームページ
お問い合わせ
教員紹介

山口 直孝 YAMAGUCHI Tadayoshi教授

専門

近代日本語文芸

自己紹介

日本の近代・現代小説の研究をしています。志賀直哉・近松秋江を対象に1910年前後の小説の変容を解明することをこれまで課題にしてきました。この時期は、主人公が自分の過去や心の内側を語る小説が出現しており、見逃せません。現在は、大西巨人を中心としたマルクス主義文芸や横溝正史ほかの探偵小説にも興味を持ち、調査・考察を進めています(イラストは、角川文庫の横溝正史作品の表紙絵で知られる杉本一文画伯に描いてもらったものです)。

受験生・在学生へのメッセージ

自分のことをひとごととしても見ることのできる客観的な目を養ってください。これは、なかなか難しく、私も、まだ持っていると言う自信はありませんが。

座右の銘

「意志は強し、生命(いのち)より強し」(国枝史郎『加利福尼亜の宝島』より。ただし、大西巨人『神聖喜劇』からの孫引きです)。

近代文学②ゼミナール(山口ゼミ)

はじめまして、こんにちは。閲覧ありがとうございます。山口ゼミナールです。
私たちのゼミでは、3年生前期で横溝正史作品(2023年度『仮面舞踏会』2024年度『悪魔が来りて笛を吹く』)、3年生後期から4年生前期にかけて大西巨人『神聖喜劇』を中心に文学研究に取り組みます。そしてそれらの取り組みを最終的に自身の卒業研究へと繋げていきます。
近代文学のゼミではありますが、卒業研究のテーマに大きな縛りがなく、自身の好きな作品で取り組むことができるのも特徴の一つです。
また、山口ゼミならではの特徴として、毎年ゼミ生で『解纜』(「かいらん」と読み、出航を意味します)という論集を発行し、年に2度ほど文学フリマで販売しています。さらに、ゼミ生有志で横溝正史草稿の翻刻作業を行い、『解纜ブックレット』としてまとめ、こちらも文学フリマでの販売を行っています。自分の研究を一般の方に読んでいただける貴重な機会であり、ゼミ生の大きなモチベーションにつながっています。
ゼミで取り扱う作品は『神聖喜劇』をはじめとして、今まで読んだことのない作品や難しい作品ばかりかもしれません。また、他のゼミと比べると発表回数も多く、発表しない日でもお互いに意見を交換したり、発表者に対しコメントをしたりやることが多いかもしれません。しかし、読み終えた達成感や新たな作品やジャンルに触れられること、他者との意見交換で得た新たな発見は必ず自身の糧になると思います。(4年ゼミ長、副ゼミ長)