奥川 育子 OKUGAWA Ikuko教授

専門
日本語学(談話・文法)、日本語教育、日英対照言語学
自己紹介
人は日々自分が体験したり、見聞きしたことを誰かに語ります。例えば、同じ状況を語ったとき、日本語母語話者と日本語学習者の間で違いがあるのか、学習者の母語や他言語ではどうか、ということを考えています。語り(ナラティブ)には特定の視点がつきもので、出来事の客観的な内容が語られるだけではありません。最近では、語りにおける話者のアイデンティティーの表出や語りを通しての子どもの社会化の過程についても考察しています。
受験生・在学生へのメッセージ
皆さんには大学時代にさまざまな知識・価値観に触れ、多角的視野で物事を捉える力を養ってほしいと思います。そのためには、ぜひ比較的時間に余裕のある大学生のうちに留学(難しい場合は旅行・イベント等)に行き、自分がマイノリティーになる環境に身を置いてみてください。私は大学時代アメリカのサンフランシスコ・ベイエリアに留学していました。異なる価値観や文化の中での生活はかけがえのない貴重な経験です。
座右の銘
Fiat Lux (“Let there be light”, 「光あれ」を意味するラテン語で母校UC Berkeleyのモットー)です。新しい気づきを得たときや何かもやもやとしていたことがわかったときに使われます。皆さんも大学で「Fiat Lux!」を体験してください。
ゼミナール紹介
談話分析の手法を用い、日本語のコミュニケーションにはどのような規則性があるのか明らかにしていきます。また、本ゼミナールでは研究結果の日本語教育への応用についても考えます。私自身はこれまでナラティブの分析やコーパスを使用した文法研究を行ってきましたが、日本語のコミュニケーション全般、日本語と外国語(英語や中国語)との対照、日本語学習者の日本語の分析、音声や非言語行動を含めたマルチモーダルな分析に興味のある学生も歓迎します。