■ 倉石武四郎講義ノート「本邦における支那学の発達」の整理研究      
         
         
    町泉寿郎・清水信子・戸川芳郎・大島晃

 

 本資料は、倉石武四郎(1897〜1975)が昭和21年(1946)に京都帝国大学で講じた講義稿本である。同資料は、「臥雲書室?至正翠巖精舎栞本玉篇版式」とノドに刻された、左右双辺・半葉13行・双魚尾の倉石の用箋に墨書され、未刊のまま残されている。

 さきに昭和52年〜54年に麦谷邦夫・高橋忠彦両氏によって原稿用紙に翻字され、その後、河野貴美子氏(上古・中古日本漢文班協力者)によって電子テキスト化され、清水信子(研究員)がそれを補い、数度の整理を経てきたが、いまだ若干の未解読部分を残していた。

 今回、本プログラム事業の一環として、「日本漢文学史」テキストを新たに編纂しようとの計画があり、その基礎資料として倉石講義ノートを整理公刊することとなった。

 整理作業は、町・清水・戸川(総括班協力者)による会読形式をとった。事前に町が清水作成の本文と資料原本とを対照校正した本文を作成し、それをもとに戸川が音読しながら、適宜、形式・内容(句読・ルビ・改行・用字・仮名遣い・誤読・誤記等)にわたる意見を述べ、町・清水は原本との異同確認と戸川の意見集約をしつつ、定本作成作業を進めた。

 

 整理作業のための研究会を以下の通り行い、ほぼ本文を確定した。

 @  2月15日(火)17:30〜19:30(801教室)

 A  3月 1日(火)16:30〜19:00(8階控え室)

 B  3月10日(木)15:00〜18:00(COE事務局)

 C  3月17日(木)17:00〜19:00(COE事務局)

 D  3月23日(水)10:30〜18:00(COE事務局)

 E  4月 1日(金)15:00〜18:00(COE事務局)

 F  4月 8日(金)12:30〜15:00(COE事務局)

 G  4月13日(木)14:30〜17:00(COE事務局)

 H  4月15日(金)12:00〜19:00(COE事務局)

 I  4月19日(火)11:30〜18:30(COE事務局)

 J  4月26日(火)12:00〜19:00(COE事務局)

 K  5月12日(木)12:00〜17:30(COE事務局)

 L  5月18日(水)11:30〜15:00,17:00〜18:30(COE事務局)

 

 公刊のための次の段階として、テキストとしての読みやすさを考え、本年12月末をめどに加注作業に入り、作業の進捗と問題点の討議のために、隔週程度で研究会を開始した。加注作業担当者は、町・大島・戸川、および長尾直茂助教授(上智大学)である。

 @  5月26日(木)16:00〜17:00(佐藤保研究室)

 A  5月30日(月) 9:30〜10:30(COE事務局)

 B  6月14日(月) 9:30〜10:30(COE事務局)