2021年新年のご挨拶

144年目の二松学舎とN’2030 Planの課題

学校法人二松学舎
理事長 水戸英則

 学生・生徒、保護者、教職員、卒業生、その他本学関係者の皆様方に、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
 今年二松学舎は144年目の年を歩み始めました。

 昨年から引き続き、新型コロナウイルスは猛威を奮っていますが、有効なワクチンや治療薬、治療手順等が確立していき、徐々に制圧され、我々の普段の生活が戻ってくるものと確信しております。
 こうした中で、昨年来教職員の皆様が、オンライン授業や対面授業、これら授業への諸準備や新入生へのキャンパス案内等、初めて直面するさまざまな仕事に挑戦し、数々の困難を乗り越えて来られたことを感謝する次第です。また本学に通学する学生・生徒の皆様やその保護者の方々には、修学や学生生活について、いろいろとご心配されたことと思います。学校法人としましても、大学生の生活支援のための給付金・奨学金の支給や家庭通信環境の整備資金の支給など、数々の支援措置を取らせていただきました。

 さて本学の長期ビジョン「N’2030 Plan」も今年で4年目に入りました。この長期ビジョンでは建学の精神に基づいた育成する人材像を、時代の先行き、AI等ニューテクノロジーによる経済・社会構造の大変革や多様性を展望し、「日本に根ざした道徳心を基に、良質の知識と英語・中国語等語学力を身に付け、我が国の歴史と文化を理解し、かかる知識を背景として、よりよき社会を実現する目標を持って、グローバルに活動する逞しい人材」としています。この人材育成実現のため、「2030年教育体制」の構築という目標の下、大学をはじめとするカリキュラム改革を進めております。

 本年の主要事業計画について、 大学では、一昨年の学部の入学定員増加措置(文学部は440 名、国際政治経済学部は240 名、両学部合計 680 名、1学年計80名の増加)に伴い、2021(令和 3)年度までに在籍ベースでは2640名と240名の増加となります。また文学部では、社会歴史系学科の新設を検討中であり、文学部は4学科体制となる予定です。また、2022年度に予定されている新カリキュラム導入に向けた諸準備を行うほか、ICT教育環境の拡充として学生1人1台PC体制を開始いたします。さらにWithコロナ時代の学生支援、就職支援の拡充・強化を図る必要があります。また大学の使命の一つとしての産業界、地域社会等との連携強化を図って参ります。

 次に両附属高校の課題としては、先ずは引き続き進学実績の向上を図るため難関大学への入学実績の引き上げ、生徒募集力の強化、コロナ禍における生徒・保護者満足度の向上、奨学金制度の見直しと効果的な運用を図ってまいります。柏中学校については、生徒募集対策の見直し・特待生制度の改善、コロナ禍における生徒・保護者満足度の向上などが課題であり、随時解決をしてまいる所存です。

 法人部門では、適切なガバナンスの充実・強化策として、ガバナンスコードの策定・公表、重要な使命である財務の安定的な管理・運営、将来の教育環境整備や奨学金基金の一部として活用するための恒常的な寄付金募集体制の強化、補助金については、改革総合支援事業の制度の仕組みの共有を通じて、出来るだけ獲得を図っていくこと、資金運用については、規程に基づきリスク管理を徹底し慎重な運用を行っていくほか法人財務格付の実施等により各種改善を図ると共に、長期ビジョンの最終目的である本学のブランド力の向上及び各学校の志願者・入学者の増加・安定に結び付けて行きたいと考えております。

 以上、新年度の課題、話題をお話ししました。本年も教職員の皆様は、各部署でそれぞれ、精励して頂きたくお願い申し上げます。また、卒業生、保護者、父母会や関連するステークホルダーの皆様に対しましても、引き続きご支援・ご協力をお願いして、新年のご挨拶といたします。

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