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理事長トピックス

浦野匡彦先生30年祭 理事長挨拶

 本日は浦野匡彦先生30年祭にお招きを賜り誠に恐縮に存じます。
 また、午前中に執り行われた祭事が滞りなく終わられましたこと、心よりお喜び申し上げます。
 さて、浦野先生は、二松学舎専門学校2回生で、卒業と同時に外務省国費留学生として北京に学び、昭和9年からは満州国官吏としてご活躍され、帰国後は、故郷群馬県で引き揚げ者の支援など社会福祉活動に力を注がれました。昭和30年には学校法人二松学舎理事、32年には常任理事に就任され、当時危機に際していた母校の再建に尽力され、昭和37年には理事長にご就任なさいました。昭和42年の創立90周年記念事業では、大学校舎の改築や文学部の定員増・大学院文学研究科博士課程の開設、附属高校の校舎増築、柏校地の取得など大事業を成し遂げられた先生は、昭和61年舎長に就任するなど、まさに二松学舎中興の祖でございます。
 ここで現在の二松学舎についてご報告をさせていただきます。浦野先生が常任理事時代の創立80周年に第一次5ヶ年計画を、また、創立90周年には第二次5ヶ年計画を策定し、諸事業を進めて来られましたが、本学を取り巻く環境は年々厳しさを増しており、少子化を背景に各学校法人ではまさしく生き残りをかけた諸改革に取り組んでおります。そのような中、平成23年私が理事長に就任し、平成24の創立135周年記念式典において2020年における二松学舎大学、同附属高校、同附属柏中学・高校のあるべき姿を纏めた長期ビジョンN2020PLANを策定・発表いたしました。また、その行動計画ともいえる5ヶ年計画のアクションプランを策定し着実に実行しております。近年の教育環境の整備では、大学校舎として九段キャンパス3・4号館の建設、附属高校では柏キャンパス運動場の人工芝化を含む整備、柏中学・高校では、新体育館の建設を行い、学生生徒の満足度向上に努めてまいりました。
 ご承知のとおり、本学は2年後の平成29年に創立140周年を迎えます。基本テーマを「いままでの140年、これからの140年」とし、新事業を検討中です。長期ビジョンで描く本学の育成する人材像は、三島中洲先生の唱えた建学の精神である「東洋の精神による人格の陶冶」を基本に、長い歴史に培われた古典に学び、その原点である「国語力」を修得し、「しなやかで豊かな人間力」を備えた人材です。今後も、浦野先生が築かれたご功績を土台として、この建学の精神に基づく本学の教育研究の基本方針が社会から必要とされ、より高い評価が得られるよう鋭意邁進していく所存でございますので、今後とも関係者の皆様方の変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。
 最後になりましたが、西片様をはじめ、ご列席の皆様方の益々のご健勝を祈念いたしまして挨拶とさせていただきます。