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理事長トピックス

平成25年度 卒業式祝辞

平成25年度 二松學舍大学 卒業式 祝辞

平成26年3月17日


 皆さん、ご卒業おめでとうございます。ただ今皆さんが手にされた学位記は、学士課程、修士課程、博士前期・後期各課程の学業を終えられた証であります。これまでの皆さんの努力を称え、敬意を表します。また卒業生のご家族や関係者の皆様にも、卒業式へのご列席を感謝いたしますとともに、心からお喜び申し上げます。さらに卒業生たちをこれまで熱心に指導してこられた先生方、就職や勉学、生活を支援されてきた職員の方々にも、この機会を借りまして改めて御礼申し上げます。多数の御来賓の方々、学校法人二松學舍顧問、役員、松苓会会長、父母会会長、同役員の方々その他二松學舍関係者全員が、本日の卒業式をお祝いするため集まっております。

 さて、卒業生の皆さん、皆さんがこれから出て行く社会は、グローバル化、知識基盤社会化、ICT化等技術と情報が絶え間なく更新され、制度や価値観がすごいスピードで変わっていく、未来がなかなか予測できない世の中になっています。また沖縄基地問題、福島原発の処理問題、日米間に大きなギャップがあるTPP問題、尖閣を巡る日中問題、歴史認識を巡る日韓関係などすぐに解決方法の見つからない問題が山積みです。

 これまでの皆さんの大学時代の勉強は、ある問題に対し一つの正解を選びだす勉強であったわけですが、これから皆さんが出て行く社会は、正解のない問題が多く、この問題を、皆さんが持っている知識、能力、課題解決力や創造力をもって、正解の有る方向に導いていく力が、求められてくるわけです。すなわち、みなさんは、大学で学んだ基礎・専門知識をベースに、自分を常に磨きながら、そのような力を付けて行くため、自立した個人の立場を固めて行くことが必要になり、皆さんがこれから生活して行く上で、いくつか頭に置いて欲しいことを申し上げます。

 先ず第一点は、健康第一です。これは当たり前のことですが、学生の時は病気しても、ノートを友人から借りて埋めることもできますが、社会人になると、病気は周りの人に迷惑がかかるわけです。また、それよりも自分自身の20年、30年40年と長い社会生活を歩き通すには、先ず健康でなければなりません。自己管理が大切です。忙しい仕事の合間を縫って、運動、読書、音楽その他なんでもいいので、皆さんにあった気分転換を身に付けて、仕事上の心理的な疲労を蓄積させない工夫をしていくことが肝要です。

 第二点は、相手の立場を考えた上で、行動することが非常に大事です。良く思われようとするのではなく、自分のできる事、例えば親切とか思いやりを、自分のペースで他人に示せばよいのです。相手の立場を考えるということは、相手の言いなりになることではありません。ましてや上司に諂うことでもありません。相手の立場を考えた上で、自分なりの立場なり主張をはっきりさせることが肝要です。

 第三点は、自分自身を常日頃磨く精神を忘れないことです。二松學舍精神である「東洋の精神による人格の陶冶」、人として踏み行うべき正しい道、「道徳心を基に、倫理観を持って行動する」ことを基本に、自分を深め、人間の幅を拡げる努力を常にすることです。仕事を通じ、あるいは専門書を読んで、早くプロになることは勿論、それだけではなく、幅広く本を読むことです。読書は心のひだを深くし、人間の幅を広めます。

 以上の3点は、当たり前のことですが、未来が予測し難い世の中で、解のない問題に立ち向かい、解いていくためには、皆さん個々人が、常に自分の幅を拡げ、自立していく必要があり、そのための処方箋であり、これらを実行していくことが、大事です。

 そして、これらを念頭に置いて、皆さん自身の頭で考え、しっかりと仕事をし、研究を行う、人に頼らず、自らの能力を活かして収入を得て、独立した個人として家計を営む、その上で、そうした仕事やあるいは社会的な活動などを通じて、皆さん自身、その周り、惹いては日本や世界を明るく希望の持てるより良い社会にすることに貢献していく人材として活躍して欲しい、そのような期待を込めて、改めて皆さんの卒業と、大きく開かれた前途を祝し、私の卒業式の祝辞といたします。

 本日は大変おめでとうございました。


平成25年3月附属高校、同柏高校卒業式祝辞

平成26年3月3日


 皆さん、ご卒業おめでとうございます。本日皆さんが手にされた卒業証書は、所定の学業を終えられた証であります。これまでの皆さんの努力を称え、敬意を表します。本日ご列席のご来賓の皆様方と二松学舎関係者全員が、この卒業式をお祝いするために、集まってきておられます。

 さて、卒業される皆さん。皆さんは、これからは1人前の大人として自覚と責任をもって行動することが求められます。

 今後、皆さんは、いろいろな生活を送っていきます。こうした生活のなかで、皆さんに是非いつも念頭において頂きたいこと、それは、附属高校の校訓である「仁愛の心、正義の心、弘毅の心、誠実の心」という言葉です。

 先ず「仁愛」とは思いやりの心、相手の立場に立てる余裕を持つということです。友人やご両親、先生など、皆さんが接する人に対して、常に思いやりの心を持って接する、相手の立場に立つ心のゆとりを持つことが必要です。この結果、皆さんは段々信頼される人になります。

 次に「正義」。これは正しいことを貫く、人として守るべきルールです。一番大切なのは、道徳心をもって行動すること、またいろいろな組織、大学、予備校、会社や家庭などで決められたルールを守って行動することであり、これを行うことにより、みなさんは人から尊敬されるようなります。

 次に「弘毅」。これは度量の大きいこと、心の広い様をいい、人を許す、意志が強い、辛抱する、ということを意味します。これから皆さんは、与えられたことをこつこつと努力していくことが大切です。この積み重ねが、人を造っていきます。

 最後に「誠実」は、私利私欲をまじえず、偽りがないこと、嘘を言わないことです。嘘つきは、友人や知人など人間社会から仲間外れにされます。誠実な心で行動すれば、人の中心に立っていきます。

 卒業は次のステップへのスタートです。これから皆さんは、いろいろな進路を目指して旅立ちます。高校卒業を人生という山登りに例えれば、頂上に向かって登山を開始するところです。途中は晴天や時には大嵐に会う、すなわち様々な困難や試練に会うと思いますが、是非その時は、この「仁愛の心、正義の心、誠実の心、弘毅の心」と言う言葉を思い出してください。そしてこの言葉が意味するとおり行動しください。そうすれば、どんな嵐でも乗り越えられると確信しております。

 最後になりましたが、卒業生ならびにご臨席の皆様のご健勝とご活躍をお祈りいたしまして、私からのお祝いの言葉とさせて頂きます。

平成25年度 二松學舍大学附属柏高校 卒業式 祝辞

平成26年3月3日


 皆さん、ご卒業おめでとうございます。ただ今皆さんが手にされた卒業証書は、所定の学業を終えられた証であります。これまでの皆さんの努力を称え、敬意を表します。また卒業される皆さんを支えてこられたご家族や関係者の皆様にも、卒業式へのご列席を感謝いたしますとともに、心からお喜び申し上げます。さらに卒業生たちをこれまで熱心に指導してこられた先生方、その勉学や生活を支援されてきた職員の方々に対しましても、改めて御礼申し上げます。本日ご列席のご来賓の皆様方と二松学舎関係者全員が、本日の卒業式をお祝いするために、集まってきておられます。

 さて、卒業生の皆さん。皆さんはこれまでご両親に守られ、先生に守られ、学校という安全なところで、生活をしてきたわけですが、これからは1人前の大人として責任と自覚をもって行動することが求められます。今後、皆さんは大学生活を始める、就職する、予備校に通うなど、いろいろな道に進みますが、その中で、皆さんに是非頭に置いて頂きたいこと、それは、附属柏高校の教育方針、校訓である「仁愛の心、正義の心、誠実の心、」という言葉です。

 皆さんこれまで学んできたように、先ず「仁愛」とは思いやりの心、優しさです。友人やご両親、先生など、皆さんが接する人に対して、常に思いやりの心を持って接することが必要です。そうすると、だんだん、真の友人や仲間や、恩師など、皆さんを取り巻く人の輪が自然と膨らみ、その結果、皆さんは仲間やそのほかのひとから信頼される人になっていきます。

 次に「正義」。これは正しいことを貫く、人として守るべきルール、すなわち「道徳心」をもって行動することです。これからみなさんが生活をして行く大学、予備校、会社や家庭などには、各々決められたルールがあります。それを守って行動することであり、この心を持つことにより、皆さんは尊敬される人になっていきます。

 最後は「誠実の心」です。これは私利私欲をまじえず、偽りがないこと、嘘を言わないことです。嘘つきは、友人や知人など人間社会から仲間外れにされます。常に誠実さをもって振舞えば、自然に人の中心に立ち、行動して行く人になります。すなわち、仁愛は信頼へ、正義は尊敬へ、誠実は人の中心にたつ人になることに繋がるわけです。

 卒業は人生の次のステップへのスタートです。これから皆さんは、いろいろな進路を目指して旅立ちます。人生を山登りに例えれば、高校卒業は山の三合目辺りから頂上に向かって登山を開始するところです。途中、晴れや大嵐など色々の場面、すなわち様々な困難や試練に会うと思いますが、その時は、この「仁愛の心、正義の心、誠実の心、」を思い出し、その意味するとおり行動して下さい。どんな嵐でも乗り越えられます。

 最後になりましたが、卒業生ならびにご臨席の皆様方の今後のご活躍とご健勝をお祈りいたしまして、私からの卒業式の祝辞とさせて頂きます。

平成25年度 二松學舍大学附属柏中学校 卒業式 祝辞


平成26年3月22日


 卒業生の皆さん、おめでとうございます。

 保護者の皆さま、ご家族の皆さま、ご子息・ご息女のご卒業、心からお喜び申し上げます。また、卒業生を支えていただいた関係者の皆さま、校長先生をはじめとした教職員の皆さまに対し、この場を借りまして感謝申し上げます。

 さて、卒業生の皆さんは137年の歴史と伝統ある二松學舍にとって初めての中学校である、二松學舍大学附属柏中学校の記念すべき第一期生です。

 大きな希望と期待を胸に、中学校の門をくぐってから三年。皆さんは、校訓である「仁愛・正義・誠実」の訓えのもと、人に対する思いやりの心を持ち、道徳心やルールを守って行動し、誠実な態度で生活をし、日々勉強に、部活動に、生徒会の活動に励み、しっかりと結果を残してきました。また、森の教室や都市の教室などを通じ、多くの体験を重ねてきました。

 皆さんは、三年前より、ひと回りも、ふた回りも大きく成長しました。 附属柏中学校第一期生として、後輩にもたくさんのお手本を残してくれた皆さんをとても誇らしく嬉しく思います。

 4月から、皆さんは、二松學舍大学附属柏高等学校の1年生として、他の中学校から入学する生徒たちとともに、新しい道への第一歩を歩み出します。同じ高校1年生ですが、二松學舍の生徒としては皆さんが先輩ということになります。この三年間、附属柏中学校で立派に過ごされた皆さんなら、附属柏高校生として、自分から学ぶ積極的な姿勢を持って、それぞれの目指す道を歩んでいってくれることでしょう。

 附属柏高校では、二松學舍の建学の精神である「東洋の精神による人格の陶冶」、「己ヲ修メ人ヲ治メ、一世ニ有用ナル人物ヲ養成スル」に基づいて、自分で考え、判断し、行動する、二松學舍の生徒として、同級生のお手本となって下さい。また、高校生としての自覚と責任、そして将来を見つめる広い視野を持つことを期待しています。

 皆さんの今後のご健闘をお祈り申し上げ、挨拶とさせていただきます。