各学部・学科ホームページ
お問い合わせ
スペシャルコンテンツ

第7回 担当教員 改田 明子  専門 心理学

介護等体験事前指導(心理学)

講義内容

 この講義は、教職課程履修者が3年次に行う「介護等体験」の事前指導です。介護等体験では、日頃馴染みのない社会福祉施設や特別支援学校で、障がいのある人々や高齢者との交流を経験します。そのための準備として、それらの人々の生活に触れ、自分なりにどのようなかかわりを工夫できるか、考える機会を提供します。

講義からの豆知識

 授業では、どのような人も人間としての感情や思いを持って生活しているのだ、という当たり前のことを再確認します。たとえば、認知症を患う人や車いすの生活をする人は、何を感じ、どのように暮らしているのでしょうか。ともすると、私たちは自分との接点を見つけにくい人を、自分の先入観から出来上がったイメージでとらえがちです。「かわいそう」、「大変そう」など。そこで授業では、たとえば障がいのある人が現実との接点を保ちながら(リスクを負いながら)生き生きと暮らす姿に触れてもらいます。そうすると、「意外と楽しそうにしている」ように見える。そんなとき、私たちは自分の持っていた先入観に気づくものです。「ああ、自分はかわいそうなんて思っていないつもりだったけど、やっぱりかわいそうってどこかで思っていたんだな」など。このような気づきを出発点にして、現場での介護等体験はさらにもっと多様な気づきの連鎖に出会うことができるようになるでしょう。この領域のさまざまな事柄について、考え、感じるネタを仕込むのがこの授業です。

私の授業へのこだわり

授業風景

 講義科目ではありますが、現場の空気に触れる機会も多い授業です。社会福祉施設のスタッフさんや特別支援学校の先生から現場のお話を聞く機会もあります。また、実際に自分たちで車いすの操作に接してみることなども、現場にちょっとでも馴染む機会となるでしょう。そのような体験を通じて、失敗を恐れすぎずに、積極的に自分なりの試行錯誤やチャレンジをするという姿勢を育むことがこの授業の目的です。
 また、知らない人と馴染む経験を大切にしています。授業は、ランダムにくじ引きでグループを作り、グループ内で意見交換や体験学習を積み重ねます。知らない人と共同作業をしつつ馴染んでゆくことの面白さと難しさを一緒に味わってゆきたいと思います。

「二松学舎 国文学科のイチオシ講義!」一覧はこちら