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著書紹介

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論集 文学と音楽史 詩歌管絃の世界

  • 著者:磯 水絵(二松学舎大学文学部教授)
  • 出版社:和泉書院
  • A5版 553頁 15,000円+税
  • ISBN: 978-4-7576-0665-4 C3395
  • 発売日:2013年6月20日発行

著書の内容

 本書は、編者の還暦を機に計画された記念論文集です。内容は次のとおりで、学際研究、特に音楽に関わるそれが満載されているのが特徴です。

  • 前言田中 幸江
  • 中世楽人気質―楽人・侍・京童・寵童・強盗・荘名主―福島 和夫
  • 法深房藤原孝時の出仕櫻井 利佳
  • 大神式賢考―『榻鴫暁筆』巻十八・第七「皮笛」を巡って―小椋 愛子
  • 工尺譜の起源をめぐって―唐代の文字譜との関係―スティーヴン・G・ネルソン
  • 的なる楽器、霊的なる音と琵琶の細工―藤氏西流および藤原孝道を事例として―猪瀬千尋
  • 御歌仕うまつるべき男―人長作法の召人について―中本 真人
  • 宇治一切経会における舞楽―入調舞の傾向を中心に―大島幸雄
  • 中世歌謡の燕―情愛の鳥・仏心の鳥・吉祥の鳥―植木朝子
  • 陵王荒序の秘曲化について荻 美津夫
  • 軍神と歌神の中世―『太平記』と住吉神主家資料をめぐって―清水眞澄
  • 『舞楽手記』筆者・成立考 付『楽所補任』の筆跡について神田邦彦
  • もう一つの『舞楽府合鈔』―『竹儛眼集』の引用から―中原香苗
  • 今出川公規と禁裏の楽器・楽書について―専修大学図書館蔵『公規公記』の記事から―田中幸江
  • 〈竜女の教化〉考新井弘順
  • 高野山所蔵『朔日羅漢講式』について―曹洞宗の『羅漢講式』との比較―ミヒャエラ・ムロス
  • 平曲と読経道―書写山をめぐって―柴 佳世乃
  • 敦実親王伝攷飯島一彦
  • 藤原師通の漢籍〈知〉と匡房・通俊―声と文字との往還―中丸貴史
  • 言談抄々注告井幸男
  • 『孝養集』の享受―智積院新文庫蔵本を中心に―髙橋秀城
  • 『今鏡』の視座―「今」の用例を出発点として―髙野慎太郎
  • 『唐物語』楊貴妃説話における音楽の取り込み―藤原成範と娘小督―田代幸子
  • 『無名抄』「我与人」考五月女肇志
  • 護法童子信仰の成立と不動信仰小山聡子
  • 数奇者長明―『方丈記』の管絃、『文机談』の長明―磯 水絵
  • お礼の言葉磯 水絵
  • 編集後記櫻井利佳

学生の皆さんへ

 古典文学に関わる音楽や仏教、歴史、そうした学際研究が最近は増えてきつつあります。 私の音楽研究は、あの『方丈記』の作者鴨長明が琵琶を弾いていたことから始まりましたが、中古中世には、そうして学問に次いで音楽の嗜みが求められていたのです。そうした 時代背景を理解することこそ、古典理解を深めるものかと考えています。この論文集を読 んで、多岐にわたる文学研究の一端を垣間見てください。(文学部国文学科 磯 水絵)

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