各班の活動

文学芸術

日本文学やそれに関わる芸術・芸能に関する資料が、正史をはじめとして、概ね漢文で書かれていることに鑑み、それらを集積して注釈を加えるなどの基礎作業を中心に研究教育の基盤を整備する。その際、日本の文学芸術資料の成立を支えた中国古典文献の有り様の分析研究が、資料の読解整理にあたって不可欠のものとなろう。また、日本近代文学における漢文の役割も、最近やっと認識を新たにするところまできたが、その研究内容を豊かにすることが期待されている。

活動

2013.02.26~27 タイ・チュラロンコーン大学
原 由来恵
特別講演 : 「狂言の解説作品購読」
2012.11.06~07 ベトナム・ハノイ人文社会科学大学
牧角 悦子
特別講義 : 「日本の漢詩─受容と発展について」
2012.09.17 ハンガリー・エドベッシュロラーンド大学
五月女肇志
特別講義 : 「日本文学における漢文の要素」
2012.04.06 中国・浙江工商大学
磯 水絵
特別講義 : 「日本漢文と中世日本文学─方丈記を中心に」
2011.10.30 中国・浙江工商大学
磯 水絵
研究発表 : 貴族日記から説話へ─漢文から和文への軌跡
2011.09.19 ハンガリー・エドベッシュロラーンド大学
五月女肇志
特別講演 : 藤原定家と漢詩文

歴史思想

我が国のみならず、漢字文化圏すべての歴史の局面や思想形成において、漢字漢文の果たした役割を検証することが任務となる。特に近年盛んな近代の社会や文化形成における漢文の役割の検証については、多方面のジャンルから総合的に展開したい。それでこそ、たとえばこれまでの文学作品詞華集を教科書として使う状況を乗り越える教育が可能となる。

活動

2013.02.26~27 タイ・チュラロンコーン大学
田中 正樹
特別講演 : 「日本の狂言作品を産んだ中国古典の講読」
2012.09.14 中国・浙江工商大学
中川 桂
特別講演 : 「寄席の歴史と落語の楽しみ方」
2012.03.13~14 イタリア・カ フォスカリ大学
小山 聡子
特別講演・講義 : 「日本漢文史料からみる平安時代の呪術」

書誌学

21世紀COEプログラムにおいて蓄積した日本漢文資料を対象に、解題書を作成して、これまで未整理に放置されてきた研究教育の環境を整えると同時に、未発掘資料の目録化をはかる。

活動

平成23年度 公開集中講座

講座名 内容 講師・所属 期間・時限
『本朝続文粋』を読む 撰者未詳の『本朝続文粋』十三巻には、紀伝道の儒者によって書かれた平安後期の名文が集成されている。本書に対する評価は概して低く、平安前期の文章を収める『本朝文粋』の亜流と見なされがちだが、決してそうではない。古代から中世にかけての日本漢学の展開を考える上で、重要な作品が多く見出されるのである。本講座では、その中から対策文、辞表、奏状、願文などを取り上げて精読し、当時の漢学を体系的に把握することを目指したい。 佐藤 道生
慶応義塾大学
教授
土曜日
①12/11 
2・3・4時限

②12/18
3・4 時限

募集人員
20名
無刊記本の対処と分類 古書整理での実務上の立場から、無刊記本だからと言って、単に刊年不明としないで、書物の如何なる点に着目すれば、少なく書物の実体を反映した刊記表示が可能になるかを、考えて見ましょう。更に前回に続けて四部分類の子部について解説をします。 高橋 良政
日本大学
教授
土曜日
①7/9
2・3・4時限

②7/16
3・4時限

募集人員
20名

平成22年度 公開集中講座

講座名 内容 講師・所属 期間・時限
漢籍書誌調査の一端
-表紙と分類-
漢籍書誌調査の実務面から、表紙と分類について述べる。
表紙には見過ごせない幾つかの書誌情報が示めされている。表紙の何処に留意しどのように考えれば良いか、実例を示しながら述べてみたい。後半では書物をどの部・類・属に分類すべきか、実例を基に解説したいと思っている。
高橋 良政
日本大学
教授
土曜日
①12/11
2・3・4時限
②12/18
3・4時限

募集人員
20名

漢学史

近世~近代を中心に漢学(中国に由来する学術)とその歴史的展開を研究する。近世期に藩校・漢学塾等によって政教として普及した漢学が、近代化過程で学術と教学とに分化していくさまを具体的に多角的に検証し、併せてその今日的意義・可能性を考える。

活動

2011.10.30 中国・浙江工商大学
研究発表 「柿村重松とその日本漢文学研究」
2009.09.21 米国・プリンストン大学 東アジア研究プログラム
日本の医学書──徳川~明治期
町担当者 : 研究発表 「北米図書館に所蔵される日本医学史料(貴重品)」
2009.10.03 関西大学アジア文化交流研究センター
第6届 日本漢学国際学術研討会
幕末明治期における日本文学・歴史・思想・芸術の諸相
町担当者 : 研究発表 「幕末明治期における仏教者の対外意識 ─松本白華の場合─」
2010.02.22 コロンビア大学
町担当者 : 講演「江戸時代における漢文教育」
2010.09.17 コロンビア大学
町担当者 : 講演「明治時代における漢文教育」

情報処理

日本漢文資料の基礎資料の提供と研究成果の発信における情報処理を担当する。

活動

海外特別講演 (担当:佐藤 進)

2011.10.29 中国 浙江工商大学
「本邦における支那学の発達」とその意義
2010.12.03 中国 浙江工商大学
「漢文訓読の侵食によって形成された現代日本語」
2010.12.20 タイ・チュラロンコーン大学
「伝統日本における漢文の役割と現代日本語の成立」
2010.12.23~24 ベトナム・ハノイ人文社会科学大学
「日本における漢字字典の歴史と『漢辞海』の編纂について」(1・2)
2011.2.28~3.2 ポーランド・ヤギェウォ大学
「日本における漢字字典の歴史と『漢辞海』の編纂について」
2011.3.4 ポーランド・ワルシャワ大学
「日本における漢字字典の歴史と『漢辞海』の編纂について」